マーケターキャリア協会 特別座談会

マーケターが幸せなキャリアを歩むために必要なことは何か?【鈴木健、富永朋信、中村全信、中野博文 座談会】

精神的にも物質的にも満たされる、それがマーケティングという仕事


中村  富永さんがお話しされるように、メンタリティもすごく重要ですよね。でも、自分のキャリアを形成する条件として、報酬も大事にしたいという人がいたら、それはそれでとても正直なことで、大切なことだと思っています。

 私は、マーケティングという仕事は、メンタリティと報酬のどちらの希望も叶えることができる職種だと思っています。例えば、一般的に年収に対してよく話題になる金額で、1000万円の壁というのがありますよね。この金額を超えるのは大変なことと言われていますが、人材関連のプロフェッショナルの方のお話では、マーケティング関連の仕事に従事する方は、それ以外の方と比べて、この金額を超えている方が多い傾向にあるそうです。

 自社の商品やサービスでビジネス課題はもちろん、社会課題までも解決させる方法を企画して、その結果としてお客さまに喜んでもらえて会社も潤って、自分のメンタリティも満たされながら高い給与がもらえる。こんな充実して幸せな仕事は、ほかにないと思うんですよ。

 日本ではお金の話をするといやらしいという風潮があると思いますが、私は、人生のプランを設計する上で、とても大事なことだと考えています。



中野  たしかに若いマーケターからすると、報酬は気になるポイントですよね。このまま、マーケティングの仕事をしていていいのだろうか、と。

富永  マーケターは、舐められていますよね。弁護士や税理士、会計士に相談して、何もお礼をしない人は、いないじゃないですか。でも、マーケターに対しては「ちょっと話を聞きに行っていい?」と相談されて、「いいよ」と返して何かアドバイスすると「勉強になった!ありがとう!」と言われて「ああ、うん・・・」みたいなことがよくあるんです。

 決して報酬が欲しいという話ではなく、マーケティングという仕事のプロフェッショナリズムがきちんと認められて、その対価が支払われるようになることは、すごく大事だと思います。

後編「営業パーソンをマーケターと呼ぶことはできる? 」に続く 
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