TOP PLAYER INTERVIEW
富永さんは、どうして、そんなに「モテ人材」になれたんですか?
富永さんが明かす「モテ人材」になるための秘訣
——富永さんがイトーヨーカ堂に転職されるときもそうでしたが、今回もPFNだけでなく、さまざまなオプションがあったと思います。富永さんのように、各社から必要とされる「モテ人材」になるためには、どうすれば良いでしょうか。
それは、自分から発信していくことが大切だと思います。例えば「マーケティングのカンファレンスに登壇する」「メディアにコラムを書く」、そういうパブリックな場所に出ていって自分の考えを紹介すると、それを支持してくれる人が出てきてくれるんですよ。
あと、インパクトのある仕事をすることも重要ですよね。それをさぼっていると、そもそも気づいてもらえる術(すべ)がないから難しいと思います。
——富永さんでいう、インパクトのある仕事の代表例は、西友時代に手がけた「KY(カカクヤスク)キャンペーン」ですね。
そうですね、西友時代のKYキャンペーンは、大きかったですね。それがきっかけで、いろんなイベントに登壇するようになりました(編集部注:西友と競合他社で買い物したときのレシートの比較広告を実施し、「Everyday Low Price:恒常的な低価格販売を行う戦略」を訴求したキャンペーン。他店のほうが安ければ、そのチラシを持参すると値下げをして話題を呼んだ)。
イベントへの登壇やコラムの執筆は、会社の許可が必要ですし、何よりもスライドをつくったり、文章を書いたりしないといけないので、時間がかかって大変なのですが、それでもお釣りがくるぐらいのメリットがあると思います。
——富永さんは、いつスライドをつくったり、原稿を書いたりしているのですか。
やっぱり土日ですね。書くことは、そんなに遅い方ではないと思うけれど、5000文字を書こうと思うと、半日はかかります。
——まとめると、20代や30代のマーケターが「モテ人材」になろうと思うと、まずは仕事で大きなインパクトを出して、それを足掛かりにイベントやメディアに露出していくという流れですね。ちなみに、書くことも大事なのですか。
はい、書くたびに頭の整理ができます。当然、産みの苦しみはありますが、それが仕事に活きたり、イベントに登壇するときの面白いコンテンツに発展していったりするのではないでしょうか。
曖昧な問題意識も原稿にするためには、パーフェクトな論理になっている必要があります。その作業は「百利あって一害なし」だと思います。