自由の毒味 #01

「自由の毒味」サインコサインを設立したワケ

自由を求めて会社を設立した


「この海で一番自由な奴が海賊王だ」
 


 漫画『ONE PIECE』の主人公であり、私の理想のリーダー像でもある、モンキー・D・ルフィの言い放つこのセリフがとても気に入っています。

 ちなみに「自由」という言葉を辞書で調べてみると「他のものから拘束・支配を受けないで、自己自身の本性に従うことをいう」とありますが、このセリフをルフィが語るからこそ、「自由」という言葉には「自己自身の本性に従いながら夢の実現のためにあらゆる選択肢を実行すること」であり、そのための「覚悟と責任を自分が持つ」というニュアンスも含まれるように感じたのを覚えています。

 皆さんはどのくらい自由に働いていますか?

 もしかすると、「会社員なんだから自由なんてあるワケないだろ」「漫画を喩えに子どもみたいな話をするな」といったご意見もあるかもしれませんが、「目的のためにあらゆる可能性を探り、その手段を選択する」「そして、その責任を全て自分が持つ」という自由の言葉の側面から考えると、実は働くということが自由そのものに他ならない、とも言えるのではないでしょうか。

 今の世界の変化はとても速く、市場における競争はますます激しくなっています。ピンチとチャンスが拡大する中で、良い時代になったと思う人もいれば昔は良かったと嘆く人もいるでしょう。でも少なくとも言えるのは、価値観が多様化し、様々な選択肢が増えていくことで、どう働くかは、どんどん「自由」になっていく、ということです。

 だからこそ私は、誰よりも「自由な人」でありたいという想いが強まっていき、2018年4月2日、「もっと自由に全員で有益なコトバやアイディアを共創する」をミッションに掲げた会社、サインコサインを設立しました。

 決して簡単ではないのは重々承知ですが、もっと自由なクリエイティブワーク、もっと自由なチーム編成、もっと自由な働き方、などを探求し、「毒味」していきながら、日々レポートしていきます。第1回となる今回は、設立に至った背景やこれからの展望や狙いについて、自己紹介も兼ねながらお伝えしたいと思います。
 

クリエイターの本当の価値は何か?

 
 2006年にセプテーニに新卒入社して以来、広告クリエイティブに携わるキャリアを歩んできました。ダイレクトレスポンスを中心に、戦略PR、キャンペーン企画、テレビCM、ソーシャルメディアマーケティングなど様々な領域・タイプのお仕事にクリエイティブディレクターとして従事してきました。

 その傍らで、2014年頃からはタイムチケットというスキルシェアサービスも通じて「30分の対面セッションによってネーミングやコピーを考える」というプライベートでの活動も行っています。

 その活動から、「自分だけでなく依頼主も一緒になってアイデアを考え抜いて、ヘトヘトに疲れているときほど良いアウトプットに辿り着くことが多い」ということに気が付き、そこで私が提供している本当の価値はネーミングやコピーをつくり与えることではなく、良いアウトプットに共に辿り着くための場づくりをしていることにあるのだ、と思い直しました。

 この感覚に気づいてからは、より「ファシリテーション(集団による問題解決やアイデア創造を支援し促進していく働き)」という切り口でのスキルアップやインプットも心がけるようになり、本業以上に大きなプロジェクトに携わらせていただいたり、テレビをはじめメディアにとりあげていただく機会も増えていきました。

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