ビジネスにイノベーションを起こす「思考法」 #番外編02

「日本のマーケターも捨てたもんじゃない」 成長に必要なのは、知識の獲得

「いいマーケター」の定義とは、何か


田岡 いいマーケターの定義は、会社ごとに違いますか。

音部 
7~8割は一致している気がします。例えば、ブランドマネジメントであれば、チャネルごとのテクニカルな違いなどはありますが、流通のタッチポイントを知るという意味では同じです。

ただ、やはり根本は「人間理解」。それと、目的と資源に応じた戦略を理路整然と考えられるというスキルがあれば、あとは経験と学習で積み上げられるし、分からない部分に関しては、それぞれの専門家に正しく質問ができれば、応急処置的に獲得できる知識だと思います。

田岡 どうすれば、人間理解ができるのでしょうか。それは、センスですか。

音部 今日の話は、すべてセンスがあればできるので、もちろんセンスがあるに越したことはありません。でも、もしセンスがなかったとしても、自分の得意領域を早めに見つけて、そこを中心に伸ばせばいいんです。強みが明確であれば、それ以外の部分は平均まで持っていく努力ができればいいのではなかろうかと思います。

田岡 人間理解さえも。

音部 
私はそう思っています。

田岡 
では、人間理解を深めるために有効な手段はありますか。

音部 
人それぞれだとは思いますが、人間観察と洞察でしょうか。自分が実際に体験する一次体験、本や人の話によって疑似体験する二次体験という概念がありますが、一次体験には限界があります。もちろん、一次体験だけで非常に豊かな経験をしている人はいますが、そうでなければ、フィクションであれノンフィクションであれ、本や映画を通して二次体験を得るのがいいと思います。

田岡 本や映画の登場人物に成り切って、疑似体験をたくさんする?

音部 
そうです。私はあまり速く読めないので、どちらかというと精読するタイプですが、1年間で300冊読めるのであればそれもよし。全速力で読んで30冊であれば、その30冊から得られることを最大化する工夫をすればいいと思います。

※ 第3回 「CEOを総理大臣に例えると、CMOは幕僚長」に続く
 
今回の対談はじめ、多数のプロフェッショナルマーケターが登場
『プロフェッショナルマーケター』
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