米国・空軍ROTCから電通に行き着いた、クリエイターのキャリア論 #01

「キャリアは計画された偶然」米国・空軍ROTC生が電通でクリエーターになるまで

米国職業軍人になるための訓練を受けた大学時代


 教室のスクリーンで垂直方向に離陸する軍用機を見ながら、「世間一般が騒いているUFOはこのことだよ」と、少しふざけた笑みを浮かべる大尉の一言は、今でも鮮明に覚えている。

 「Integrity first, Service before self, Excellence in all we do.」(誠実第一、自己より奉仕優先、完璧を目指す)

 空軍のコアバリューが脳裏に焼きついて離れないほど、当時は職業軍人を育成するアメリカ空軍ROTCで訓練を受けていた。



 今でこそ、電通でクリエーティブ・プランナーとして、事業開発や最新技術を用いたクリエーティブ設計の仕事をしているが、もともとはクリエーティブとは、ほど遠い存在だった。

 そんな職業軍人を目指していた私がなぜ電通で働くことになったのか。多くのマーケティングやクリエーティブを仕事にしている若手社会人にとっても参考になる考え方があると思い、今回は前編で私のキャリアを紹介しながら、いかに戦略的にキャリア形成していくことが大事かを話したいと思う。

 また、後編では、私が考える「切り株理論/Stump-Buzz Model」を紹介しながら、激動(Volatility)、不確実性(Uncertainty)、複雑性(Complexity)、不透明性(Ambiguity)であるUVCA時代や通年採用が今まで以上に活性化する中で、個々と企業価値を高めているためには、何を注力すれば良いかを話していきたいと思う。

 私は、現在は電通でクリエーティブ職の仕事をしており、最新テクノロジーを用いたクリエーティブ設計や広告コピー、さらには事業開発やコンサルも行っている。

 日々の仕事で培ったノウハウを学生用に就活での領域でも使って欲しいと思い、「通年採用時代の就活デザイン」(白桃書房)という就活でのセルフ・ブランディング論の本を出したことで、僭越ながらキャリアの面からも注目を集めることになった。
 

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