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Web研「デジタルがあたりまえになった世界で、信頼されるために」2020年WAB 宣言を発表

 

「顧客から信頼され選ばれるために、今何をするべきか」


 日本アドバタイザーズ協会 Web 広告研究会は26日、第34回WAB フォーラムを行い、2020年WAB 宣言として「デジタルがあたりまえになった世界で、信頼されるために」を発表した。

 同研究会は、現状を「人々の生活や働き方などがめまぐるしく変わる社会情勢とともに、様々な領域でのデジタル化が加速していくなかで、生活者の情報接触に対する意識も大きく変化」していると分析。その上で「デジタルがあたり前になった世界で、顧客から信頼され選ばれるために、今私たちは何をするべきかを考え、前向きで真摯な取り組みをアップデートし続けることが必要だ」と考えを述べた。

 Web広告研究会に長く携わってきたビービットの渡辺春樹氏は、今回の宣言について次のようにコメントを寄せた。

「WEB広告研究会は毎年、デジタルを担う人々に向けた時代の先を見通す応援メッセージを出してきました。有名なところでは2003年の『マス5媒体時代』で、まだネットがメディアとして扱われていない時代に、やがてテレビなどのマスメディアと同格になると予言しました。また、2010年の『トリプルメディア、トリプルスクリーン戦略』では企業の持つWEBサイトが有料広告のペイドメディアと個人が繋がるソーシャルメディアの三本柱が、これからのメディア戦略になるというオウンドメディアマーケティングを提唱しています。

 現在、ネットはもはや特殊なものではなく、日常生活のあらゆる場面にあり、現実とデジタルの境界が溶けてゆくアフターデジタル時代が目の前にあります。そんな中、ステマや広告詐欺、プラットフォーマーの個人情報管理の問題が世界中で起こり、昨年JAAがデジタル広告の課題に対するアドバタイザー宣言を出しました。しかしながら世界はすでにネット広告に閉じているわけではありません。これからの時代、企業と顧客の間の信頼性は何よりも重要です。企業自身も、目先のテクノロジーに踊らず、ブランドを守るために自らを厳しく律しなければいけません。それが今回の宣言、『デジタルがあたりまえになった世界で、信頼されるために』となりました」

 また、宣言と同時に組織変更も発表。新設研究会として、コミュニケーションプランニング委員会(委員長:コーセー 小林祐樹氏)、BtoB マーケティング委員会(委員長:freee 中東孝夫氏)、業界健全化推進プロジェクト(委員長:日本経済新聞社 小林秀次)、U35 プロジェクト(委員長:花王 廣澤祐)をつくる。

 「WAB 宣言」は、同研究会内で共有する意識を会員以外の企業・個人・研究者に対しても広げていく趣旨で2002 年より発表している。今回で 21回目。昨年は、「Web/デジタルの枠を超えて、顧客の期待を超える体験を」だった。

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