「マーケティング」という大海を、航海するための羅針盤 #05

マーケティングにコミュニティが必要なワケ

 

コミュニティマーケティングは、なぜ重要なのか?


 つまり、現在の環境をまとめると、次の2点になります。
 
  • 情報があふれ、消費者は選択する判断力が落ちている
  • 商品・サービスの意思決定を他人の評価に委ねるようになってきた

 この法則は、今後も大きく変わることないという前提で、マーケティング活動をしなければなりません。ポイントは良い評価、好意的なお客さまの声を増やす活動に注力することです。



 マーケティング活動を四象限に分けました。横軸は企業側がマーケティング施策を実施する際に、自分たちでコントロールできるかどうか。縦軸は物か人かどちらに左右されるのかで分けた図になります。異論がある人もいるかもしれませんが、一旦そっとしておいてください。

 マーケターの活動としては、①から④まで全て重要です。ただし、①と②はどちらかと言うと、新規のお客さま向け、③と④は既存のお客さまという分け方もできるかもしれません。

 ①のテレビCMやデジタルは、金額の予算感や出稿する場所など、ほとんどがコントロール可能です。②のPR記事は、お金を出してお願いする広告の場合と、そうではなく好意的なメディアや記者が無料で書いてくれる場合がありますが、後者の取材内容はあくまでメディアの方針に準拠するため、企業側ではコントロールできないケースが多いです。念のためにお伝えしておきますが、ステルスマーケティングは論外です。

 ③は、実際にお客さまを呼んでサービスを提供するイベントを指します。この場合、運営は企業がしているので、プログラムなどコントロールは可能になります。④は、いわゆるレビューと言われるもので、基本的にコントロールできません。

 今後のお客さまの購買行動を考えると、④の影響力が大きいため、企業は好意的な声が出やすい活動にもっとリソースを割くべきだと考えています。それが昨今、重視されているコミュニティマーケティングや、ファンマーケティングという概念です。

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