Droga5 Tokyo #01
日本も「世界水準のブランド体験」へと変革を、Droga5 CCO 浅井雅也氏の挑戦
伝えたつもりが伝わらない、もどかしさの理由
――海外の文化と違って、日本人は「察してもらうこと」を前提にクリエイティブ制作や言葉選びをしていると思います。そうですね、行間を読む文化ですね。わかりやすく言えば、日本語で「お腹がすいた」と誰かが言うと、「大丈夫?」「何か食べる?」と先を読んだ反応をするのが日本人の特徴です。
それが英語の場合は「お腹が空いているんだね。」という状況理解で会話が終わってしまいます。
日本人に対してはそれでいいのかもしれませんが、海外に向けて発信する場合は、思っていることは、はっきり言わないと伝わらないことを念頭におくべきです。
英語圏では、はっきり言わないのは、つまり言っていないことと一緒だと捉えられるので、日本人からしてみたら「なぜ察してくれないの?」「なぜ分かってくれないの?」というすれ違いが容易に起こるのです。
俳句など、少ない文字数で世界観を表現する日本文化の美しさ、ストレートに伝える欧米のカルチャー、私はどちらも好きです。それぞれの良さを汲み取って、オーディエンスに合わせた発信をしていく、感性の違いやバランスを考えて表現や発信の仕方を工夫しています。
(後編に続く)
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