TOP PLAYER INTERVIEW

常勝集団を形成した帝京大学ラグビー部の岩出雅之前監督「人を動かすには、自分が変わるのが鉄則」

 

人生の財産は、自分の未熟さを知る環境と人との出会い


田中 岩出さんが在籍していた高校は、ラグビー強豪校ではなかったですよね。でも、強豪のエリート大学に進学され、キャプテンも務められました。常々、岩出さんがスタンダードとしているレベルは高いと感じるのですが、それはご自身の生い立ちや価値観に裏打ちされているのでしょうか。

岩出 人生の中でいろいろな経験をすることが、その人の価値観や生き方に影響しますよね。私は青年期に充実感のなさや、自分の不甲斐なさに悔しさを感じ悩みました。高校生の頃、自己肯定感を持つには自分の中にある不安感をどう払拭すればいいのか自問することが多かったですね。それを支えてくれたのは出身地である和歌山の自然豊富な環境だと思います。そこで、育ち培われた、バイタリティでぶつかってこれたのかと思います。物事に対してこだわる部分とこだわらない部分はどこか、自分自身に矢印を向けていきながら、自問自答を繰り返していました。

大学卒業後は、自分自身の未熟さを知ることができるような人との出会いや、経験の場を持つことができたため、それが大きなターニングポイントであり、人生の財産ですね。そこから無知の知を少しずつ自分なりに問い続けてきました。
     
対談中の岩出氏(左)と田中氏(右)

田中 ありがとうございます。平易な言葉ですが、謙虚であり続けたということでしょうか。

岩出 20代は勢いがあり、決しておとなしい方じゃなかったので、謙虚だったかどうかわかんないですよ(笑)。だんだんと仕事の量やレベルが高くなればなるほど、自分1人だけではできない世界になっていき、他者との共有、共感、協働が必要になってきました。自分の勢いと協働に向けた繋がり方、働き方が必要だと気づきましたね。その中で自分の無知のレベルを知る、そんな20~30代でした。

それが落ち着いてくると、自分の目指すものに対するエネルギーのかけ方が絞られてくるので、それまでの経験の蓄積が花開いたのではないかと思います。今は自分の勝利への欲求ではなくて、学生たちの今と未来に対する活躍のイメージをより高いところでサポートして、利他の思いを実現したいという思いです。

※後半に続く
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