変革のカギを握るCxOの挑戦 #12

UCC上島珈琲の副社長に抜擢された背景とは【UCC 里見副社長】

 

「意思」が強いことで副社長に抜擢


石戸 UCCグループではUCCホールディングスの経営企画を経て、4年ほどでUCC上島珈琲の副社長になったと聞きました。

里見 はい。私もこのポジションになることが決まったときは正直驚きました。アサインメントの理由は定かではないのですが、グループ全体のCSO(最高戦略責任者)を務めていたときに経営に近い目線で議論を何度もしていたこと、その一方でこれまでのキャリアで地に足ついた現場の経験を相応に持っていたことなどから選ばれたのかなと想像しています。

石戸 それでも生え抜きの社員が8~9割程度いる中で、選ばれた一番のポイントは何だったと思いますか。
  
小林製薬 CDOユニット ユニット長(取材時:パイオニア チーフ・デジタル・オフィサー)
石戸 亮 氏

里見 自分ではなかなか分かりませんが、ある経営幹部の人に「里見くんは、意思があるから(今のポジションは)大丈夫」と言われたことがあります。私は基本的に「こっちのディレクションのほうが良いと思う」「これをやりたい」「仮に私がトップだったらこう決める」など、自身の意思をはっきり伝えるようにしています。そのため、それがひとつの判断要素になったのかなと思います。

石戸 確かに「自分がトップだったらこうしたい」と発言する人は、世の中的にも多くないですよね。

里見 そうですね。人の話はきちんと聞きますが、自分の意思は強いほうだと思います。

石戸 現在、里見さんはどのような役割なのでしょうか。

里見 一番大きいのは、UCC上島珈琲のマーケティング本部長としての役割ですね。BtoCあるいはBtoBtoCなど、最終的なお客さまがコンシューマーとなる領域を主に担当しています。それに関連して、グローバルも含めたグループ全体のサステナビリティやコーポレートコミュニケーション、すなわち中長期を見据えた広報PRの領域も担当に入っておりそちらの責任も持って取り組んでいます。ここ最近では、マーケティングとサステナビリティの関連性が高まっているので、両方に取り組むことの相乗効果があるように思います。

そのほかにも、私はUCC上島珈琲の副社長という立場なので社長の補佐として、工場の生産性の向上や物流関連、投資の意思決定などもみています。

石戸 マーケティングやサステナビリティ、コーポレートコミュニケーション、副社長とさまざまな業務に取り組んでいるのですね。

里見 そうですね。その中でもマーケティングは、部門長としてトップラインを伸ばすという意識を高く持って取り組んでいますね。
  
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