ビジネスにイノベーションを起こす「思考法」 #10

シリコンバレーのベンチャーキャピタリスト宮田拓弥が、投資先を決めるために実践している情報収集術と思考法【聞き手:ニトリ田岡敬】

アウトプットは、最大のインプットです

田岡 その考え方は、とても共感できます。ところで、得た情報を整理して理解するのは大変な作業ですが、どうされているのですか。

宮田 僕はここ10年ずっとブログを書いているのですが、やはりアウトプットは最大のインプットにつながる手段だと感じています。インプットしたものを自分の中で消化して、オーディエンスをイメージしながらアウトプットしていく。人に見せるための作業には緊張感があるし、エネルギーも使うため、それがそのままインプットになるんです。これはもう、間違いなく効果的な思考法ですね。

田岡 私もNewsPicksでプロピッカーをしていて毎日苦労していますが、勉強になりますね。

宮田 そう、コメントするのも緊張しますよね。

田岡 アウトプットする際に、心がけていることはありますか。

宮田 多くの人は海外情報に対するアウトプットとして「だから日本はダメなんだ」という視点からの発信が多く、そこで思考停止しているのですが、僕の場合は、例えばAmazonやGoogleの戦略にはこういう意味があるというように、自分なりに考えたロジックの裏側を解説するようにしています。そもそも、それが僕らの投資判断に結びついているということもありますし。



田岡 シリコンバレーで活躍している日本人投資家は少ないと思うのですが、どうすればそのコミュニティに入っていけるのでしょうか。

宮田 人脈や実績がないのであれば、とにかく最初に10社投資することですね。それが名刺代わりになる。実際に投資した会社が成長すれば、さらに大きな実績につながります。

 僕は最初に投資した5社のうちファッションレンタルと印刷APIの2社が急成長していて、これを実績として紹介すると一目置かれるということがありますね。

田岡 カルチャー的な問題は、ありますか。
田岡 敬 氏
ニトリホールディングス
上席執行役員

リクルート、Pokemon USA, Inc. SVP、マッキンゼー、ナチュラルローソン 執行役員、IMJ 常務執行役員、JIMOS(化粧品通販会社)代表取締役社長を経て、現職。ニトリのデジタル戦略を担当している。

宮田 うーん、正直なところ、僕は日本の方が合わないなと感じます(笑)。

 今でこそ日本もFacebookで簡単にインタビューの約束がとれますが、米国の方が圧倒的に早いし、距離感も近いですよね。一般的に6人たどれば、どんな人ともつながることができると言いますが、シリコンバレーでは、3人たどれば誰とでもつながれます。それと比べると、日本は遠いなと感じます。

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