変革のカギを握るCxOの挑戦 #22

「ミッションを策定しない」と決めた天才エンジニア、独自の視点で築いた組織カルチャー【WED 代表取締役 山内奏人氏】

 

営業をやると決めたことがターニングポイント


石戸 創業からこれまでに、大きな変革期はありましたか。
 
小林製薬 執行役員CDOユニット ユニット長 
石戸 亮 氏

 サイバーエージェント入社、子会社2社の取締役を務め、Google Japanにおいて大手広告主のデジタルマーケティングを支援、イスラエル発のAIスタートアップ企業のデートラマでは日本市場参入を推進。セールスフォース・ドットコムによるデートラマ買収時には、日本市場におけるPMIをリード。2020年4月からパイオニアの全社CDOやカンパニーCMOとして非上場後の再成長期に従事。小林製薬では2021年よりデジタル戦略アドバイザーを務め、2023年より同社へ入社し、CDOとして全社のDX推進を牽引している。ノバセルの事業戦略アドバイザーも兼任。マーケターやIT企業、スタートアップ企業の集まる東京タワー近くの肉バル「Trim」のオーナー。趣味はキャンプ。
  
山内 ひとつ大きかったのは、やはり「ONE」のリリースです。そして、「営業をやる」と決めたことも、ぼくの中では大きな意思決定でした。

もともとWEDは、「ONE」のリリース後1年くらいまで、ぼくを含めて3人で運営していました。年商は粗利ベースで3000万円程度あったので、正直このままでもいいかとも思いましたが、3人で議論をしたときに、もっとさまざまなことができるようになりたいという結論になりました。

最低でも100万ダウンロードを目指したいし、もっといろいろなプロダクトもつくりたいと話し、きちんと営業活動ができるように組織を拡大させることにしたんです。それが2019年のことでした。

石戸 そこから営業担当や人事総務などを採用したりして、組織をつくっていったのですね。

山内 そうです。今は70人くらいの組織になりました。セールスチームはいい意味で地に足を着いた動き方ができていますし、一方でエンジニアはすごく尖ったことに取り組んでいると思います。最近は、カルチャーをきちんとつくることができはじめている感覚があります。
  

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