変革のカギを握るCxOの挑戦 #22

「ミッションを策定しない」と決めた天才エンジニア、独自の視点で築いた組織カルチャー【WED 代表取締役 山内奏人氏】

 

独自のカルチャーは特殊なオフィスの環境から


石戸 WEDはスタートアップ企業の中でも、新しい事業を実験と捉えること、ミッションやビジョンではなく「宣言」を策定するなど、独自のカルチャーが多くあると思います。それが、オフィスのデザインや働く環境からも感じられます。何か意識していることはありますか。

山内 そうですね。オフィスに茶室を設置したり、会議スペースとの境界線の壁や床の色を変えたりするなど、細部にこだわっています。ぼくはお酒がほとんど飲めないのでお茶を淹れて、茶室でエンジニアやセールスメンバーと話したり、採用面談をしたりしています。
  
WEDオフィスの茶室スペースで話す山内氏と石戸氏
  
WEDオフィスの茶室スペース内で山内氏の趣味であるお茶の説明を受ける石戸氏

石戸 それはすごく良いですね。お互い自然な感じで話すことができると思います。

山内 茶室はオフィスの中にありますが、オフィスのような空間ではないので相手と自然に会話をするための大切な場所です。また、会議スペースに扉がなく、壁や床の色を変えて区別していることも、同じチームのメンバー以外の人とも活発にコミュニケーションをとってほしいという思いがあります。

石戸 少し集中して作業をしたいメンバーなどは、どこのスペースで仕事しているのでしょうか。

山内 最近では、社内にテレフォンブースなどを置いている企業も多くありますが、そういう空間はつくっていません。さきほどお伝えした通り、メンバー間のコミュニケーションを活発にさせるためにも、視覚的な工夫などであまりお金をかけずに集中するスペースをつくっています。
  
WEDオフィスの会議スペース。壁や床、ライトなどの工夫で区画を分けている。

  
WEDオフィスの集中スペース。こちらも壁や床、ライトなどの工夫で区画を分け、集中して作業をしたい社員へも対応している。

マーケターに役立つ最新情報をお知らせ

メールメールマガジン登録