ダイレクトアジェンダ特別企画 #01

【超実践的】アスクル・オイシックス・バルクオム・ビームスのECリーダーが語るGoogle、Facebook 、LINE活用法

GDNやYDNは主力の広告媒体ではない?意外な回答

野口 D2Cブランドは、「どんなブランドなのか」というイメージをお客さまの心の中にいかに強固に構築するかが重要です。そこで2018年5月に制作したのが、俳優の窪塚洋介さんを起用した動画。バルクオムを知っている人にも知らない人にも、窪塚さんの「着飾らないライフスタイル」が、バルクオムの世界観なのだということを浸透させるため、YouTubeで一定の露出を確保しています。
 

野口 卓也
バルクオム
代表取締役CEO
慶應義塾大学環境情報学部中退。ITベンチャー等複数の企業を立ち上げ、2013年にBULK HOMME事業開始。2017年、組織再編を経て株式会社バルクオムを設立、代表取締役CEOに就任。

西井 ブランド全体として設定しているCPO(Cost Per Order)やCPA(Cost Per Acquisition)があると思いますが、YouTube広告も測定・評価対象に含めているんですか?それとも別軸で評価していますか?

野口 カスタマージャーニーは追っていて、例えばYouTubeで動画を見たあとにバルクオムを指名検索したとか、別のページからコンバージョンしたとか、アトリビューションは分析しています。数字はまだ見合ってこないなという印象ですが、計測期間を越えて、例えば1年後に「バルクオムって、窪塚さんのやつだよね」と想起され続けていれば、ある程度「成功」と言っていいのではないかと考えています。

 ほかのダイレクト広告とは別の評価指標で運用しており、ブランド投資として独立した予算を確保しています。

西井 EC業界全体を概観していると、GDNやYDNを主力の広告媒体としている企業が多いように思うのですが、今日登壇している皆さんはそうでもないんですね。

矢嶋 ビームスは、予算配分としてはそこまで注力していません。サイトに掲載しているものだけで商品は数万点にのぼるので、訴求の仕方が難しい。セールなどのイベントや、シーズンに合わせて、スポットで出稿するくらいです。

輿水 LOHACOも、取扱商品点数は10万SKUにのぼりますので、ビームスと同様の状況です。
輿水 宏哲
アスクル
取締役執行役員ECマーケティング本部長
アスクル 取締役執行役員。BtoC向けEC「LOHACO」(ロハコ)のECマーケティングを担当。2000年大学4年在学時にeグループに入社、2001年会社買収によりヤフーに転籍。2006年はてな入社、取締役経営企画担当。2009年グリー入社、執行役員Web Game事業統括本部Platform本部長。2014年アスクル入社、現在に至る。早稲田大学法学部卒。1977年生まれ。

西井 オイシックスやバルクオムの場合は、「入口商品」(編集部注:購入のハードルを低く設定し、初回購入を促すための商品)をつくってGDNやYDNを回すという施策があり得ますが、ビームスやLOHACOのように、難しいケースもあるということですね。

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