MOBILE CREATIVE AWARDSponsored

モバイルクリエイティブに求められるのは、音痴力?突き抜けた美しさ? 【Mobile Creative Award特別座談会】

 「Connect with People (人とブランドとのつながりを深める) 」をテーマに、 Instagram上で投稿された広告クリエイティブの手法やアイデア、成果などを評価する「Mobile Creative Award」。2018年にスタートした同アワードの作品を9月25日まで募集している。

 昨年グランプリを受賞したコンバースフットウエアの高瀬美穂氏、コンバースのキャンペーンを手がけたコスモ・コミュニケーションズの高橋弘樹氏、準グランプリを受賞した面白法人カヤックの合田ピエール陽太郎氏、そして今年度の審査員であるI&CO Tokyoの高宮範有氏、サイバーエージェント中橋敦氏に話を聞いた。
 

ボロボロの靴がブランドとの絆の証明に

 
左からI&CO Tokyo 高宮範有氏、コスモ・コミュニケーションズ 高橋弘樹氏、コンバースフットウエア 高瀬美穂氏、面白法人カヤック 合田ピエール陽太郎氏、サイバーエージェント 中橋敦氏

——今年も「Mobile Creative Award」の募集が始まりましたが、昨年グランプリを受賞した「コンバース創業110 周年『SHOES OF THE DEAD』キャンペーン」について、お話をお聞かせください。

高瀬  2018年にコンバース創業110周年を迎えました。それを機にしたアニバーサリーキャンペーンとして、ボロボロになるまで愛用したコンバースシューズの写真をハッシュタグ「#ゾンビコンバース」と一緒にInstagramに投稿すると、抽選で新作シューズが当たる企画を行いました。
 
 
キャンペーン開始より、ハッシュタグ「#ゾンビコンバース」のキャッチーで評判を呼び、投稿者の方々は、自然発生的に「昔こうやって履いていた」「ボロボロになっても捨てられない」などの思い出コメントを写真と一緒に投稿してくれるようになりました。
 
コンバースジャパン 高瀬美穂氏

高橋 コンバースは、皆さん必ず1足は持っているというほど大きなブランドですが、その反面、良くも悪くも空気のような存在になっているとも言えます。そこで110周年を機に改めてブランドの存在感や魅力を増していきたいと考えていました。

今回のキャンペーンは、履き込まれたシューズの写真を投稿したら、新しいシューズが当たるというシンプルなプレゼントキャンペーンですが、ボロボロになったコンバースには愛着もあるだろうし、それを見せる場を公につくることでブランドとのつながりが改めて深まる機会になれば、と考えました。

 
コスモ・コミュニケーションズ 高橋弘樹氏

高瀬 投稿された写真を見ると、ソールが剥がれてボロボロになったものなどを大事に保管してくれていたな、と驚きとボロボロになるまで履き込んでいただいシューズへの愛着に嬉しく感じる写真がたくさんありました。皆さんが愛用したシューズを披露してくれることで、コンバースというブランドの独自性が広がったように思います。 

高宮 「Instagramに投稿する=お洒落なビジュアルを投稿しないといけない」という心理的ハードルを下げて、投稿しやすくしたのが素敵ですよね。

コンバースは、使い古していくことで「自分のもの感」というか、所有者の人となりを表すアイテムになっている気がします。僕も、高校生のときに野球部の友だちにボロボロのコンバースを譲ってもらったことがあるんですよ。ボロボロのほうが味があって、かっこいいなと思って。

ハッシュタグで検索して並んでいる写真を見ているだけでも、「コンバースが欲しい!」と思わされました。単純なプレゼントキャンペーンと言われましたが、それ以上の効果を生み出してたキャンペーンだと思います。
 
I&CO Tokyo 高宮範有氏

中橋 シューズに対する愛情コメントを引き出せている素敵なキャンペーンですよね。
 
サイバーエージェント 中橋敦氏

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