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モバイルクリエイティブに求められるのは、音痴力?突き抜けた美しさ? 【Mobile Creative Award特別座談会】
心の琴線に触れるため、求められるのは「音痴力」⁉️
——これからのモバイルクリエイティブには、どのようなことが求められると思われますか。高宮 モバイルが必須な時代なので、それを意識していないキャンペーンは成立しない気がしています。少し前までは、新しいギミックというか、目新しさで参加してもらえたと思うのですが、最近は、より本質的に人の心の琴線に触れるものがないと動いてもらえなくなっています。
コンバースさんの事例は、「投稿したかったけど、なかなかネタがなかった」と言い訳していた人でも投稿できるきっかけをつくっている側面があります。一方で、カヤックさんの事例はスロットという目に止まるギミックだけではなく、「カヤックらしさ」「これが好きだったらうちに来てよ」というメッセージにリンクできている点が本質的だと思います。
合田 少し話しがそれるかもしれませんが、最近のInstagramはきれいな写真にあまり指が止まらなくなっていると聞いたことがありまして。素人感があったり、文字ならば手書きだったりする方が指を止める割合が高くなるそうなんです。
表現として合っているかは、わからないのですが、歌がうまい人はツッコミどころがなく終わってしまうけれど、音痴な人の歌はつい聞いてしまうのに近い感覚なのかな、と。どうしてそこ外せるの?みたいな(笑)。
そういう「音痴力」と言えるような、狙ってつくれないものがこれからのクリエイティブに大事な要素になるのではないでしょうか。単に器用なクリエイティブは、どんどん淘汰されるような気がします。
高宮 生っぽいもののほうがいいですよね。Instagramもそうですけど、映画監督がつくるくらいの高いクオリティか、逆にもっと身近なものにするのか、色々な広告が両極になってきているように感じます。
中橋 最近は、Instagramの中でブランドとコンシューマーの距離がどんどん近くなっています。その中での立ち振る舞い方をどうするかは課題だと思います。
身近に感じてもらいながらも、憧れてもらうという絶妙なところをどう狙うか、もしくは音痴力と言われていましたが、ツッコミどころのある距離感をうまく見定めたクリエイティブが効果を発揮するように思います。
応募作品に期待するのは新しい切り口
——最後に、第2回「Mobile Creative Award」開催に向けて、メッセージをお願いします。中橋 こんものがあったのか!と思わされる新しい手法や着眼点などを勉強できたらと思います。そうした新しい切り口や、Instagramの場をどう発掘して広告たり得るかみたいなことをもっと教えてもらいたい。
高宮 広告業界は常に進化を遂げていて、置いて行かれないようにキャッチアップするのに必死で、きちんと考える時間がなかなか取れないんです。なので、今回の機会をチャンスに、潮流であったり、何が効果をあげたのか、何が必要だったのかをしっかり見直したて自分の中で体系化したいと考えています。また、グローバルなプラットフォームとローカルの違いがどう出てくるのか、個人的に興味があります。
合田 ビジュアルによって、これは好きだ、と心が動く直感的なメディアであるInstagramに注目しています。それはカヤックが大切にしている「面白い」が人の心を動かすというのに近いと思うんです。来年はきっとまた新しいものが出てきて、すごい賞になっていくと思うので、楽しみにしています。
高瀬 グランプリを受賞して以降、お問い合わせのお電話をいただき、色々な話を聞く機会が増えました。日々新しいことが生まれているので乗り遅れないようにしたいですし、新しいキャンペーンやプロモーションはすごく気になっているので、受賞作品を参考にさせていただきたいと思います。
高橋 今年もぜひ楽しい企画を見させていただき、自分自身への勉強とさせていただければ嬉しいなと思います。
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