SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2019

社会の多様化でマーケターの「キャリアデザイン」は、どう変わる?【SIWレポート】

ダイバーシティがマーケターのキャリアに与える影響




藤田 近年は社会でダイバーシティが謳われていますが、環境や考え方の多様化はマーケターのキャリアにどうつながっていくと思いますか。

折茂 
マーケターは一般消費者を代表するプロフェッショナル。社会の多様化はマーケティングにおける課題の多様化でもあるので、その仕事はものすごくエキサイティングな方向に向かうと感じています。その流れでキャリアパスも増えていくと予想しています。

立川 
マーケターに限った話ではありませんが、私が業界の異なる6社で働いてきて思ったのは、これからは業界や会社に囚われずに働く社会が到来するということ。誰もがいわゆるフリーランスのような状態になると想像しています。

なぜかと言うと、さまざまな業界のマーケットが飽和して行き詰まることで、日本企業も外資系企業も多様なバックグラウンドを持った人から幅広いアイデアを取り込む必要が出てくるからです。

そうなると、いずれひとつの企業という集合体にこだわる必要が低下していくと思っているんです。在宅勤務も当たり前になり、会社ではなくプロジェクトごとに自分のスキルや強みを生かしてアプライしていく未来が来ることを前提にして、私自身もキャリアを進めていますね。

藤田 立川さんが現在、勤務されている会社は、「生命保険」という業界だけを見ると堅そうなイメージですが、働き方は柔軟になっているのでしょうか。

立川 そうですね。私自身も週に一度在宅勤務をしていますし、出勤した日も子どもの迎えのために19時までには退社しています。

会社全体では海外との行き来が増えています。また、男性も育休を1~2カ月間取得しており、それが当たり前に申請できる環境に変わってきていますね。

鴨下 私は電通に入社後、最初の5年間は大阪で、次に東京本社からアジアの仕事をさせていただき、インドに赴任しました。そして今は、エンターテインメント業界と異なるバックグラウンドを持つ人と一緒に仕事をしてきました。多様な環境で、どのようにコミュニケーションをとりながら仕事を進めていけばいいのかを試行錯誤した経験が、異なる課題に取り組むときの柔軟性やチームで仕事をしていくための土台として今のキャリアにつながっていると感じています。

藤田 なるほど。逆に多様性を受け入れにくいタイプの人は、生きづらい時代になっているのでしょうね。

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