リテールアジェンダ2019 レポート #01
ユニクロ柳井正が惚れた逸材・澤田貴司が、ファミリーマートの社長になるまで
運命的に、20年ぶりに商社の流通事業を手掛ける
足立 そして2016年、ファミリーマートの社長に就任されます。
澤田 伊藤忠在籍時、室伏社長に「商社は流通業に本格的に参画すべき」という手紙を書いたのが1995年末のこと。
そして、伊藤忠グループであるファミリーマートから、サークルKサンクスとの統合プロジェクトに参加してほしいと打診されたのが2015年末のこと。実に20年ぶりに、商社の流通事業に携わることになったわけです。
足立 2016年にファミリーマートに入られたとき、もちろん「ブランド統合」というミッションはあったと思いますが、その後のファミリーマートを「どのようにしていこう」と考えていたのですか。
澤田 コンビニは凄まじいほどに巨大なインフラであり、無限の可能性があると思っています。コンビニ業界はもう飽和していると言われることもありますし、24時間営業や人手不足といった解決しなければならない問題をいくつも抱えているのも事実です。
しかし、1500万人ものお客さまが毎日立ち寄るという、他に類を見ない強力な顧客接点を持っていることもまた事実。コンビニの可能性を信じ、いろいろなことを仕掛けてみたいと思い、入社しました。
足立さんの「ファミリーマートを、どのようにしていこうと考えているのか?」という質問に答えるならば、“良い”会社にしていきたいと思っています。
※ 後編「セブンがやらないことをやる」―ファミリーマート澤田貴司社長が明かす躍進の一手 に続く
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