SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2020 #02

ブランドの「求心力」と「遠心力」のバランスが大事。佐藤夏生、山口有希子、リュウシーチャウが語るマーケティング

 

「消費者こそがボスである」




長田 いよいよ最後のワードとなりました。「Consumer centric」という言葉をあげた理由を教えてください。

シーチャウ 私が最初に入った会社(P&G)のグローバルCEOが常に「Consumer is boss」と言っていました。「コンシューマーは何を言っているのか、コンシューマーはこういうことを求めている、じゃあこうしよう」という、ものの決め方がすごく素敵だったんです。

コンシューマーの観察や理解は私にとってすごく大事なことなので、今回キーワードのひとつとして挙げました。

佐藤 昔は、コンシューマーを理解するためには割とデータを見ていれば良かった面もあると思いますが、これだけ細分化した今、どのように見ればいいんでしょうか?

シーチャウ 色々な観点でデータを見ていくのですが、その人がどういう生き方をして、どういう価値観で、この製品とどういう付き合い方をするのか、そういう色々な視点から観察し、ターゲットを理解することに結構時間を使っています。

例えば、佐藤さんは彼女もしくは奥さんが「多分この服が好きそう」や「これはいらないだろうな」と分かると思うんです。そこまでのレベル感で求めているモノを提示できるようになるためには、消費者の理解に時間を使うことがすごく大事だと思っています。

そのための方法としては、オフィスでデータを見てにらめっこしているよりも、リアル店舗があるなら店に立ってお客さまを見たり、色々な人と話したりして色々なことを経験した方が面白いと思います。

山口 実際のターゲットユーザーと会って話すことが、一番早いですもんね。

長田 時間が来てしまいましたので、こちらで今回のセッションを終了とさせていただきます。キーワードをもとに、たくさんのディスカッションありがとうございました。
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