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三井住友カード、レノボ・ジャパンのコロナ禍での最新事例から見えてきた「人間的コミュニケーション」の重要性

 セールスフォース・ジャパンが、顧客と人間らしいつながりをつくることをテーマとしたイベント「Connections to You」を2021年秋に実施した。それから半年が経ったが、引き続き新型コロナの影響を受ける世の中で、消費者にはどのような変化が起きているのか。また、消費者との適切なコミュニケーションを行うためには、どのような取り組みが必要なのか。

秋のイベントに登壇した三井住友カード 常務執行役員 マーケティング本部長 佐々木丈也氏、レノボ・ジャパン マーケティング統括本部 統括本部長CMO リュウ シーチャウ氏の2人が再び登場し、セールスフォース・ジャパン ソリューション・エンジニアリング統括本部 DX ビジネスコンサルティング部 ディレクター 熊村剛輔氏がインタビューしたウェビナー「デジタルに倫理を、いま人間的コミュニケーションが選ばれる理由」をレポートする。
 

コロナ禍で消費の構成が変化した


熊村 前回この3人でお会いしたのは、昨年秋に開催した当社のイベントのときでしたね。あれから半年が経ちましたが、その間には新型コロナウイルスの感染拡大が一時的に弱まって緊急事態宣言が解除され、日常が戻ってきたように感じられるタイミングもありました。しかし、その後オミクロン株が猛威を振るい、再びまん延防止等重点措置が講じられるなど、世の中の変化がありました。その中で、生活者の動きや購買の仕方に変化は感じられましたか。
 
セールスフォース・ジャパン ソリューション・エンジニアリング統括本部 DX ビジネスコンサルティング部 ディレクター 熊村剛輔氏

佐々木 消費という面から2021年秋頃を振り返ると、感染拡大が落ち着き、年末にかけて消費が戻っていくだろうというタイミングでしたね。決済データを追うと、その傾向は顕著で、旅行や鉄道、航空といったコロナ禍で最も制限された業種の利用が戻りかけていました。やはり、リモートワークやEC、デリバリーなど新たな生活スタイルが定着したとはいえ、制限が解除されれば、やはり消費欲求が爆発する傾向にあるのだなと感じました。法人カードの利用から見たBtoBビジネスの世界も同様で、感染拡大が落ち着いたタイミングでは、出張などによる人の移動や会食が非常に大きく伸びました。

しかし、年が明けてオミクロン株が流行し、都内で連日1万人を超える感染者が出るという状況になると、再び人の流れが止まりましたね。ウィズコロナの時代において、このような消費のアップダウンを繰り返していくことが日常になるのかなと思っています。
 
三井住友カード 常務執行役員 マーケティング本部長 佐々木 丈也 氏

熊村 消費の波も含めてウィズコロナとして受け止めなければいけないということですね。それはおそらく、業界や業種を問わず、どの企業も感じていることなのだろうと思います。

佐々木 そうですね。前回のイベントで、熊村さんが「変化が当たり前に起きるという前提に立ち、向き合い方を組み立てていく」とお話しされていたように、ヒューマナイズとはそういうことなのだろうと思っています。

熊村 シーチャウさんは、この半年における消費者の変化をどう感じていますか。

シーチャウ 当社の場合はどちらかというと、佐々木さんがお話しされた世の中の流れとは逆行していますね。感染者が出始めたころはリモートワークによるPCの需要が高まり、プライベートでも離れた家族とオンライン会議ツールで話すために「PCのスペックを上げたい」といった需要が出て、BtoB、BtoCともにPCの購買が増えました。前回のイベントのときもその状況は続いていましたが、その後は一通りの需要が落ち着き、前年対比で売上は下がっています。
 
レノボ・ジャパン マーケティング統括本部 統括本部長 CMO リュウ シーチャウ 氏

佐々木 たしかにPCのようにコロナ禍によって新しい消費スタイルとして伸びてきた領域もありますよね。消費の浮き沈みが激しいというよりは、消費内容の構成が変化したと言える部分が多くあります。従来よりも人の動きや消費行動、業態の変化などは、きちんと捉えていかなければ見失ってしまうかもしれませんね。
 

すでに見え始めているトレンドへの対応が重要


熊村 シーチャウさんの業界は、まさに消費トレンドの波を掴まえていかなければならない業界なのかなと思いますが。

シーチャウ そうですね。ただ、単に掴まえるというよりも、波が来る前にそれを予測して対応することが大事だと思っています。コロナ禍で需要が増えたという話はしましたが、当社ではコロナ禍以前のタイミングから、リモートワークや場所に囚われない働き方を打ち出していこうとしていたんです。当時は日本企業のニーズは弱かったのですが、コロナ禍になってその流れが加速しました。

コロナ禍によって進んだDXのトレンドは、それ以前からも見えていたんです。なので、それに取り組んでいた企業とそうでない企業で明暗が分かれたと思っています。

熊村 目に見えかけているものに対してアンテナを張り、自分たちが何をすべきかを広い方面に対して考えておくことが必要なのかもしれないですね。

シーチャウ そうですね。ほかに、予測できるものもたくさんあると思います。たとえば人口構成なら、昨年生まれた赤ちゃんがたったの80万人なのであれば、20年後に成人する人は80万人程度にしかなりません。このように広い範囲にアンテナを張って、将来をいろいろと考えていくことが大事だと思います。

熊村 今までは目の前で明らかに見えているものだけを摘まんでいっても、次に進む方向を導くことができたかもしれませんが、これから先は広く、そして遠くを見ていく努力が求められるのかもしれませんね。

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