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NewsPicksユーザーと青山商事が手がけた「共創」。就活における課題改善と老舗企業の変革
2022/08/01
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コミュニティメンバーの声が、変化の原動力になる
この活動による変化は、青山商事の社内の姿勢にも見られるようになりました。3つ目の服装に悩まない就職活動の実現を目指す「#きがえよう就活」プロジェクトは、「(コミュニティ開始の)初年度にやっていたら、全く進まなかったのではないかと思います」と、コミュニティの後方支援を行うNewsPicksの中山健志氏は言います。
「コミュニティメンバーとの共創を通じて、顧客目線や社会との繋がりを高い解像度で捉えられるようになりました。そのことで、自社のリクルートスーツの売上を否定することになるかもしれないテーマに取り組む意思決定ができたと考えています」(中山氏)
平松氏は「社内では、リクルートスーツの大きな売上を否定するような活動は愚かだと言われました。ただ、ビジネスパーソンの服装はカジュアル化しているのに就活生だけが黒のスーツを着ている現状はちぐはぐなので、絶対に世の中は変わっていくと思いました。そうなったときに、私たちがその先に行かなければ、結果的にリクルートスーツ市場のすべてを失ってしまう可能性がある――。そう社内で話すと、いろいろな部署の人の賛同を得ることができました」と言います。
この変化について、寺口氏は「(コミュニティで)リクルートスーツをテーマにしたいという話が出てから1年間はほとんど動きは生まれませんでした。ただ、その1年間で青山商事さんが取り組んでいたのは、コミュニティメンバーの声をひたすら聞くことです。その声をファクトとして、社内に持ち帰ることで、メインのサービスを自ら変化させていこうという意思決定につながったのだと思います」と振り返ります。
平松氏も「社内から一番驚かれたのは、青山商事と関係のなかった人が非常に真剣に私たちの課題に向き合ってくださり、『こうした方がいいのではないか』と自分事のようにアドバイスをくれたことです。そして、その課題は青山商事のことだけでなく社会課題の解決へとつながっていたことがそのようなアクションを生んだと思っています。社内を動かせた背景にあるのはそこではないかと思います」と語りました。
「よく企業が行うリサーチは、顔の見えない何万人に聞いた結果です。もちろん課題に対する仮説検証には必要ですが、そこから新しい発見を生み出すのは難しい。でも、コミュニティは実際の課題を持っている人で、顔の見える関係性の中で自分や社会の課題を吐露してくれます。だからこそ、人を動かす大きな力になると感じています」(平松氏)