ネプラス・ユー大阪レポート

マーケター必読「腹落ち」と「なぜか残る」2つの伝え方とは

 

ラップアップで他の登壇者は何を感じたのか


 続いて、ラップアップセッション中の発言で、印象的だったものを紹介していきます。

 モデレーターの田岡さんが言っていた「判断は、判って断じることで、色んな材料を揃えてから決めるので、誰がやっても結果は同じになります。何かをしようとするときの元となる心持ちである意思決定とは違いますね」は、なるほどです。
office K 代表取締役
田岡 敬氏

 次に、スピーカーの萩原氏が言っていた「右脳的な考えは、左脳的なサイエンスの積み重ね。経験に紐づけられた直感は、膨大なデータに紐づいている」という話は、同感です。年を重ねた経営者に対してロジカルに説明しても、否定されることがありますよね。これは理不尽だと思われがちですが、その経営者の今まで積んできた経験が、そう判断させているのだと思います。だから、その判断は間違っていないんだと思います。あくまで、年齢ではなくて、経験値の問題ですが。
  
リクルート マーケティング室 CD
萩原 幸也氏

 そして、スピーカーの菅さんが言っていた「具体的なことを抽象化して、そこに別の具体的なことを入れると整理される」という話、これはちょっと難解なのですが、とても興味深いので、また今度ご本人にレクチャーしてもらおうと思います。
   
ベストインクラスプロデューサーズ 代表取締役社長
菅 恭一氏
 

ネプラス・ユー大阪に参加したセッションができるまで


 最後に、このようなカンファレンスのセッションは、どのように人選され、どのようにタイトルが決まり、そして当日を迎えるのか。経験のない人には、謎なことが多いのではないでしょうか。

 私の場合は、ネプラス・ユー大阪の開催3か月ほど前に事務局から打診がありました。私はAgenda noteでインタビュー企画を連載していたので、過去に取材した方に登壇してもらい、連載のリアル版をしないかという内容でした。そこで以前の取材のときに、また機会があればどこかでご講演くださいと話していた、シャープの山本さんに声を掛けしました。もうひとりは、同じく以前取材した平安伸銅工業のツッパリ嬢こと竹内香代子社長がモデルを務めるポスターを制作されて気になっていた日下さんにお願いしました。実は、日下さんと山本さんが知り合いだったということもあり、2人とも快諾してもらいました。

 その後、当日に話す内容やタイトル、スライド、時間配分などを決めていきます。私は何度かスピーカーをしていますが、その時々によって、進め方が異なります。リアルで何回か集まるケース、オンラインで個々に打ち合わせをするケース、個々にチャットのみで済ませるケースなどさまざまです。

 今回の場合は、3人でオンラインで1時間くらい打ち合わせをし、その後はチャットで進めていきました。スライドは私が制作して、そこにスピーカーのお二人が追加する流れです。最後は、クリエイティブディレクターである日下さんがフォントを含め、仕上げてくれました。そして当日は、セッションが始まる1時間前に初めて3人で会い、改めて擦り合わせをします。ひとつのセッションを作り上げるのは、このような流れです。
    
近鉄都ホテルズ執行役員営業企画部担当
能川 一太氏

 登壇も回を重ねるごとに慣れていき、楽しみの度合いが増していきますが、とは言え、終わると、ほっとしますね。その後、ラップアップにも登壇することになり、頭の整理が(強制的に)できました。終わってみると、とても充実した2日間を過ごせたなと思います。夜ひとりになったときにSNSに「終わった~」と投稿したくらいです(笑)。

 どうでしょうか。雰囲気伝わりましたか。皆さんもイベントの登壇を頼まれたら、断らないで、ぜひ挑戦してみてください。きっと、引き受けて良かった、またやりたいなと思うはずです。では、またどこかでお会いできること、楽しみにしています。
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