リテールアジェンダ2022
「リテールアジェンダ2022」が開幕、テーマは「Mind Reset ~CRITICAL UPDATES-NOW or NEVER~」
リテールとメーカーが共に生き残る未来とは
リーテル領域のマーケティングをテーマにしたカンファレンス「リテールアジェンダ2022」が8月25日、幕を開けた。国内のリテール、メーカーのトップマーケターが東京ポートシティ竹芝(東京・港区)に集結し、会場は熱気に包まれた。
2日間の通い型カンファレンスの初日、キーノートでは「利害を超えて、リテールとメーカーの理想的な連携と新たな可能性」というテーマで、スピーカーとしてピップ 取締役 商品開発事業本部長の久保田達之助氏、西友 マーケティング部 部長の筒井孝平氏が登壇、モデレーターをPreferred Networks SVP 最高マーケティング責任者の富永朋信氏が務めた。
本セッションでは、商品売買の差益やカテゴリー全体の売上を追求するリテールと、自社商品の配荷率やブランドスイッチを求めるメーカー。両者が利益や損得だけを見るのではなく、消費者との共通の重要な接点として良い売り場をつくり、未来を見据えてどのように連携し、共に生き残っていけるのか。流通とメーカーが戦略的に手を握り、新たなマインドをつくるかを考えた。セッションでは、リテールとメーカーそれぞれの視点から、定番商品や販促サイクルなどの議論が交わされた。
さらに、トリドールホールディングス 執行役員 兼 CIO 兼 CTO 兼 BT本部長の磯村康典氏が語る同社のDX戦略にデジタルシフトウェーブ 代表取締役社長の鈴木康弘氏が切り込むセッションも行われた。丸亀製麺をはじめとする多数の飲食店を日本のみならず世界中で展開する同社は、「グローバルフードカンパニーを目指す」という目標を達成するために、短期間で大胆な施策を実行し続けている。DXは社内で推進するという考え方が一般的だが、同社ではSaaSツールとBPOベンダーなど外部の組織を巻き込んで実行している。セッションの最後に磯村氏は「変革を起こすためには『覚悟』が必要である」と力を込め、DXの戦略から心意気まで語った。
2日目も見どころ満載のセッションが予定
2日目も見どころが満載の公式セッションが行われる。「テクノロジー、AIは買い物体験をどう進化させるのか」というテーマで、スピーカーにRetail AI 代表取締役 CEOの永田洋幸氏、アサヒ飲料 広域量販営業部 カテゴリーマネジメントグループ/グループリーダーの若松正寿氏、モデレーターにサントリー 広域営業本部 第二支社長 兼 リテールAI推進チーム シニアリーダーの中村直人氏が登壇する。小売業に大きな影響を与えるテクノロジーやAI活用での現在と可能性、そこから見えてくる消費の未来について議論する。
また、世界的に新型コロナの経済への影響が弱まる中、いち早く渡米したリテールアジェンダのカウンシルメンバーによる、米国の大手小売業の最新事例を紹介するセッションも予定している。
今年のリテールアジェンダ全体のテーマは、「Mind Reset ~CRITICAL UPDATES-NOW or NEVER~」になる。小売の顧客体験の向上において重要なことは、売り場のDX、マネジメント層の人材育成などと言われているが、そもそもそれらに向き合う人材のマインドを変えていくことが鍵となる。DXや目の前にある課題に対して、「できない・したくない」という感情を抱いている人をどのように「できる・したい」というマインドに変えられるのかについてディスカッションしていく。
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