ライジングアジェンダ2022

いまマーケティング業界に、若手マーケターのコミュニティが求められている理由とは【ライジングアジェンダ2022座談会企画】

 

まずは何らかの課題を丸裸で持ってきてほしい


――大槻さんは、今回のライジングアジェンダのど真ん中の世代ですが、いま同世代の人に何が必要だと思いますか。

大槻 私がライジングアジェンダ世代として思うのは、自分を応援してくれる、叱ってくれる人と出会うと、自然に自分の強みや弱みが見えてくるということです。そういう出会いの中で、仕事やプライベートも含めて課題にちゃんとぶつかれるかが重要だと思います。

私はDX本部にいるので日々「企業にとってのDXとは何か?」と考えます。台湾のデジタル担当大臣であるオードリー・タンさんは「IT(情報技術)とは機械と機械をつなぐものであり、デジタルとは人と人をつなぐもの」と提言し、DXやデジタル技術の発展は、人と人を繋ぐパラダイムシフトだといいます。

そのような意味でも、直接人と話すなど、インタラクションを持つことをより大事にすることで、自分がどういう人間なのかという気づきと企業や社会がかかえる課題の本質を掴むことができると思いますね。

参加者がライジングアジェンダに望むことや期待していることは、一人ひとり違うと思います。まずは自分が抱えている何かしらの課題を、そのまま丸裸で持ってきてくれればと思います。

私も石戸さん、菅さんが新しい取り組みをされているのを見ると、自分も焦ります。特に事業会社側の人は、そういった焦りや憧れをライジングアジェンダで持ってもらいたいです。

 そうですよね。まずは、横同士の会話をすることがスタートだと思います。同じ課題を持っていれば同志になるし、違う課題であれば刺激になるはずです。

大槻 私も石戸さんが新しい体験を掴んでいるのを見ると、自分もと焦ります。特に事業会社側の人は、そういった焦りや憧れを持つことが、すごく大事だと感じています。
 

自分でセルフスタートのスイッチを押す


石戸 参加する動機はさまざまでいいと思いますが、ライジングアジェンダを通じてさまざまな機会を掴むことを習慣にするといいと考えます。たとえば、ひとつの仕事に取り組むときも、上司や先輩など上の人から言われてするのか、自分でセルフスタートのスイッチを押すのか、この少しの差で吸収できる量が全然違うと思います。自分で積極的にスイッチを押していけば、面白いスイッチが次々と見つけられるので、ライジングアジェンダではそういう機会にしてほしいです。

 石戸さんは、自分の打席を見つけて自ら立っていますもんね。

石戸 そうですね。打席に立つ習慣がつくと、少しずつ気持ちよくなってしまうのかもしれません(笑)。

大槻 意識を切り替える簡単なスイッチは、会場で「絶対に質問しよう」と思うことかもしれません。だから、参加者は絶対に質問を持ってきてほしいし、その場で考えてほしいですね。そこで手を挙げて、当ててもらえれば「資生堂の大槻です」と自己紹介できます。参加したときから競争が始まっていることを覚えていてほしいです。

石戸 確かに、それは明日からでもできることですね。

 発言することは、本当に大事ですよね。もし迷ったら勇気をもって一歩踏み出せるか。最初は難しそうな内容でも、そのうち慣れていきます。さきほどの石戸さんの経験談からも、その積み重ねによって段々とレベルが上がり、長い目で見ると大きな差になると思います。無理めな打席ほど、一歩踏み出すチャンスです。

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