B2Bアジェンダ2022外伝 #01

HOW中心のBtoBマーケティングから脱却するために必要な視座とは【B2Bアジェンダ2022レポート外伝 第1回】

 

顧客価値設計を徹底することの重要性




 最後に、全体図の赤枠の顧客価値設計についての議論が交わされました。この部分が最も重要なところであると3人は口を揃えます。それぞれの示唆があったので、簡単にまとめます。

 植野氏は「BtoBマーケティングでは、現状分析には必須の上流の調査を飛ばしているケースが多い印象です。戦略策定には、まず正しい現状分析を経てから、顧客価値の設計をするプロセスは必須です。この顧客価値には2種類があり、両方をしっかり捉えることが重要です。」と話します。

 私は次のように整理しました。
 
  1. 顕在価値:顧客の声に基づいてプロダクトやサービスをどうつくるか、お客さまに浸透させて価値を生み出すこと
  2. 潜在価値:産業自体や市場をどう変えたいか、どう貢献したいか、どちらにしろ展示会などで生の感触を得ることが大事

 シーチャウ氏は「BtoB企業では、マーケティングが期待されていないことが多くあります。それは営業がお客さまと直接、接しているという自負があり、マーケティング分は何もわかっていないという認識があるからです。営業から『お客さまの声を聞いてないでしょ』と言われて、何も言い返せないのであれば、それはマーケティングの怠慢といえるでしょう。マーケティングでは、顧客理解に基づく勝ち筋を見出し、スモールウィンを少しずつ積み重ねていく必要があります。そして、営業側が困ったときにマーケティングに助けられたという体験をつくり、組織にストレスをかけないようにします。それを徹底的に泥臭く考えることが必要です」と語ります。

 原田氏は「プロダクトの強みは、カスタマーペインに応じてチューニングできるところです。マーケティングによりお客さまに寄り添い、プロダクト開発からプロモーションまで、すべてにおいて顧客対応を徹底し、どこを切り取ってもマネーフォワードらしさがでるようにしなければなりません」とプロダクトの重要性を語ります。

 顧客価値設計というと難しく考えてしまいがちですが、やるべきことは非常にシンプルだと思いました。顧客へのヒアリングをしっかりと行い、市場や競合の分析を行い、それに合わせてプロダクトや売り方をチューニングしていく。このプロセスで抜け落ちがないように、地道に徹底していくのです。シーチャウさんの「お客さまの声を聞いて、何も言い返せないのであれば、それはマーケティングの怠慢といえるでしょう」という発言は、多くのマーケターにとって耳が痛いのではないでしょうか。

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