マーケティングアジェンダ2024 #09

日本を代表するマーケター足立光氏の「話題化」の極意とは?「マーケティングアジェンダ2024」開幕 沖縄にトップマーケターが集結

前回の記事:
【速報】Visa CMO里村明洋氏、キンドリルCMO加藤希尊氏がマーケティングアジェンダ2024のカウンシルメンバーとして参画
 

「話題化のレシピ」をテーマに、非日常空間でアイデア力を高める


 日本最高峰のマーケティングカンファレンス「マーケティングアジェンダ2024(主催:ナノベーション)」が6月19日、沖縄県・読谷村(グランドメルキュール沖縄残波岬リゾート)で開幕し、会場は熱狂に包まれた。今年のテーマは、マーケティング戦略において重要な「話題化」になる。

 初日のキーノートでは「『話題化のレシピ』の極意」と題して、ファミリーマート エグゼクティブ・ディレクター CMO(兼)マーケティング本部長CCRO(兼)デジタル本部長の足立光氏がスピーカーとして登壇し、Preferred Networks / SVP 最高マーケティング責任者の富永朋信氏が聞き手を務めた。足立氏は、これまで大手ファーストフードチェーンやコンビニエンスストアでさまざまな施策により「話題化」を実現してきた。一見“魔法“のように見える手腕だが、その本質はやるべきことを考え抜き、やり抜くことであると示唆した。特に「話題化はいち手段でしかない」と語り、効果的な話題化の施策を実現するためには、決済権限の最大化、根気とタイミングなどが重要だと語った。


(左から)Preferred Networksの富永朋信氏、ファミリーマートの足立光氏

 また、今年で4年目を迎えた、若手クリエイターがアイデアを競い合うコンペティション「ヤング・クリエイティブ・アジェンダ powered by AID-DCC」に向けたオリエンテーションが実施された。本コンペティションでは、クリエイティブ職を2年以上経験している35歳以下の若手クリエイターが2人でチームを組み、実際の企業から出題されたテーマに取り組む。今年は有楽製菓から「31年目以降のブラックサンダーが日本中を席巻するようなコミュニケーション戦略」というテーマが発表された。クリエイターは6月21日(3日目)のプレゼンテーションで、クリエイティブアイデアを競い合う。

 今年は、エイド・ディーシーシー、電通、電通デジタル、ENJIN、GMO NIKKO、博報堂プロダクツ、Hakuhodo DY ONE、カヤック、パズル、セプテーニ、東北新社、東急エージェンシーの12社が参加している。どのチームがグランプリを受賞するのか注目が集まる。

 初日のプログラムがすべて終了すると、夜には「読谷まつり MAスペシャル」と冠したネットワーキングパーティが、世界遺産である座喜味城跡公園で開催された。日本一人口の多い村として知られる読谷村で毎年催される村最大のイベント「読谷まつり」が、マーケティングアジェンダのためだけに特別バージョンで再現され、参加者はここでしか感じることのできない非日常空間でネットワーキングを楽しんだ。
 
 

「日経エンタテインメント!」創刊者やYOASOBIの仕掛け人が語る「話題化」のヒント


 2日目以降も見どころ満載のキーノートセッションが行われる。「話題のつくり方と育て方~そのヒットは偶然ではない~」というテーマで、日経BP 総合研究所 上級研究員の品田英雄氏が登壇する。同氏は、「日経エンタテインメント!」を創刊し、編集長として20世紀最後のヒット雑誌に育てた。これまでのエンタメの歴史に見るヒットの潮流と「話題」のつくり方・育て方について語る。また、2日目の午後は、漁船クルーズやゴルフ、フラダンス、ビーチアクティビティなど、沖縄でしか体験できない多様なレクリエーションを通して、参加者同士のネットワーキングを深めるプログラムが準備されている。

 3日目は、発売開始から50年以上の歴史をもつ味の素冷凍食品のギョーザをもとに、SNS上で生活者の投稿が話題となり立ち上げた「冷凍餃子フライパンチャレンジ」プロジェクトの背景や企業文化を深掘りするセッションが展開される。また、いまや誰もが知る存在となった音楽ユニットのYOASOBI、ヒットの裏側をソニーミュージックの仕掛け人が語るセッションも予定している。

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