「泥臭いけど楽しい」元P&G出口昌克氏が語る、理想のマーケターへのマインドセット【ライジングキャンプ 2024レポート】

 

「明日から絶対に変えてやる」という決意

中村　若手マーケターが「理想のマーケター」に近づくために、今からもしくは明日から始められることについて、最後にコメントいただけないでしょうか。

出口　冒頭に上司に無茶な課題を出されたらという質問をしましたが、私の答えは④の食べ物をあげるです。実際に食べ物という訳ではなく、上司が欲しがっている売上を期待以上に差し出したら良いんです。そのためには「Yes, And」の思考です。今後、何かチャレンジする機会が来たら、「Yes, And」の思考を持ってください。

最後ということで、もうひとつお伝えします。私が昔、社内トレーニングを受けたときに、講師が「楽しい1週間だったね。来週から学んだことを生かせるよね？」と言ったので「はい、生かせます」と返事したときに、その講師が冷たく「あなたは、変わらないよ」と言ってきたんです。

それが今でも印象的で、やはり人間は脳みそにコンフォートゾーンがあるので、心地良いところに戻ってしまうそうなんです。どんなにいいことを学んでも、自分の行動はだんだんと元に戻ってしまう。

今回のライジングキャンプで、朝から晩まで多くのことを学んだと思います。何かひとつだけでも「明日から絶対に変えてやる」という決意を持ってください。

たったひとつでもいいので自分の行動を変えるんです。意地でも今日のうちに動いてください。みなさんの貴重な時間をここに投下したんですから、何かひとつでも絶対変えてやる、と。ぜひ1日を通して、ひとつだけでも何か持ち帰っていただければと思います。

中村　魂のこもったお話を聞かせていただいた出口さん、ありがとうございました。
  

他の連載記事:

ライジングキャンプ2024レポート　の記事一覧