B2Bアジェンダ2024レポート #02

進化するB2Bマーケターの役割、データと肌感の融合でビジネスインパクトを最大化する【B2Bアジェンダ2024レポート】

 

地味なこと、泥臭いことの積み重ね


東海林 最後にBtoBマーケターのみなさんへメッセージをお願いします。

鈴木 「マーケティング=事業経営」だと言われるぐらいカバーする範囲が広いものです。マーケターはお客様だけでなく社内の多くの人とも関わりを持つべき役割です。人と人とを繋ぐハブになり、全社全員で連携してお客様と向き合うためのチームワーク作りがマーケターならではの振る舞いだと感じています。

ある会社のCFOが「数字は単なるコミュニケーションツールだ」と言っていたことが印象的でした。数字はあくまで手段のひとつ。お客様とも社内ともコミュニケーションしながら双方の心を動かすことを意識しています。それが今のマーケターに必要なことだと思います。

徳田 経営計画を見渡し、その全体像を見ることが究極のミッションだと感じています。「誰に(WHO)」「何を(WHAT)」「どのように(HOW)」という部分に加えて、その営み自体を振り返り、経営の変革に何が必要で、何に取り組まなければいけないのかを見直していく必要があります。

さらに、現場のモチベーションをどう高めるかという部分にまで、積極的に関わっていく必要があると感じています。経営と現場の距離が離れてしまわないような環境整備も重要になります。

柘植 マーケティングに関わる方は、社外へのコミュニケーションのプロとも言えますが、それと同じぐらいの熱量と執着心で、「社内」への伝え方の試行錯誤をし続けることが大事です。多くの活動は、1人や1部門だけでは完結しません。社内の多くの人を巻き込むことで大きな成果につながります。

キーエンスはいわゆるトップダウンの会社ではありませんので、施策の狙いや詳細を、正しく丁寧に伝えていくことが特に求められます。営業の同行を繰り返したり、営業会議に参加したり、現場に密着し続けることがすべての基本です。

徳田 マーケターが社内にいることがメリットだと思ってもらうことがまずは重要ですし、けむたがられてもいけません。ポジションを築くためには、一体感を醸成していくような動きが必要だと思います。

鈴木 地味なこと、泥臭いことも本当にたくさんありますよね。でも、その積み重ねでしかないですね。

東海林 営業を含めて社員全体をしっかり巻き込むことで、マーケター自身も力を発揮することができると思います。今のマーケターに求められる役割は本当に大きく、会社の経営のキードライバーになりうると感じています。みなさん、本日はありがとうございました。
  
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