App Year End Conference 2024

アプリ最新動向とデマンド創出を深掘り、「アプリ イヤーエンド カンファレンス」が開催

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アプリ担当者が集結しデマンド創出を議論「アプリ イヤーエンド カンファレンス」が12月16日開催【参加企業募集】
 

クラシコム、丸亀製麺が「デマンド創出」議論


 Agenda noteは2024年12月16日、アプリを軸としたDX支援を手掛けるヤプリとアプリ開発を担うフラーと共同し、アプリ施策に特化したネットワーキングカンファレンス「アプリ イヤーエンド カンファレンス(App Year End Conference 2024)」を東京都内(ザ ストリングス表参道)で開催した。アプリ施策に関心を持つブランド企業や関係者ら約150人が集まり、事業成長に貢献するアプリやSNSなどのデジタル活用を巡って議論とネットワーキングを交わした。

 「デマンドを創る」をメインテーマとして、5本ものセッションを盛り込んだ本カンファレンス。キーノートではクラシコム 代表取締役社長の青木耕平氏とトリドールホールディングス 執行役員 CMO/丸亀製麺 取締役 マーケティング本部長の南雲克明氏がスピーカー、ユナイテッドアローズCDOなどを歴任してきた300Bridge代表取締役 藤原義昭氏がモデレーターを務め、アプリやデジタルを通じたデマンド創出についてノウハウや思考法に迫った。
   
ヤプリ 代表取締役 CEO 共同創業者 庵原保文氏が挨拶
   
キーノートセッションの様子
 

共創やLTV向上、一方で課題も


 スペシャルセッションでは「プロダクト」「ファンマーケ」「CRM」「コンテンツ」といった多彩な観点から、成果を出しているブランド企業の担当者や責任者が登壇。ヤプリの専門役員 伴大二郎氏や執行役員CCOの金子洋平氏がモデレーターを務め、各施策やロイヤリティプログラムを深掘りした。

 その中で、ベースフード マーケティング コミュニティマネージャーの吉田千紘氏は、6万人にのぼる自社アプリユーザーを「共同研究者」と位置付け、スピーディーな商品開発やサブスク解約者の復活にも生かしていると解説。セッション相手となったヤマップ 保険共創事業部担当部長の小野寺洋氏も、アプリが顧客との「共創」の場となっていると応じた。業種や商材を問わず、アプリが顧客接点にとどまらない価値共創やエンゲージメントの強化、顧客分析、CRM、LTV向上、人材採用などさまざまな目的に活用され、効果を生み出している実態が浮き彫りになった。

 一方で、アプリによって取得できる細かな顧客データやニーズを、事業成長にどう生かすかについては課題も指摘された。新たな顧客ニーズ開拓にアプリ施策が奏功したプロントコーポレーション コーポレート本部 デジタル戦略推進部マネージャーの矢野純子氏は「相当な試行錯誤があった」と告白。「アプリばかりを見ているとデータに溺れがちになる」と指摘し、ビジネス全体とのバランスや顧客視点が重要と語った。アプリ未導入であってもSNSを通じて効果的なコミュニティマーケティングを実践する企業の事例も語られ、全体として「熱量」「信頼」といったキーワードが飛び交った。

 コーヒーブレイクでは「アプリ市場白書」を提供するフラーによるプレゼンテーションも行われ、防災系や旅行系、生成AI系といった最新のアプリトレンドも明かされた。

 セッション終了後はパーティー会場に移動してネットワーキング。セッションでは語り尽くせなかった施策の詳細や2024年の振り返りなど対話に花が咲き、盛況のうちに幕を閉じた。

   
ディナーパーティでネットワーキングする参加者ら

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