マーケティングアジェンダ東京2024レポート #01

大谷翔平選手への応援で話題となった伊藤園「お~いお茶」 グローバルアンバサダー契約の裏側【マーケティングアジェンダ東京2024レポート】

 

話題化が商品の売上につながる


 この現象について、スピーカーの志田氏は、「自分たちは商品をつくっている会社だから、ついプロモーションにおいても商品の良さを伝えたくなりがちです。しかし、商品の広告を露出してプッシュするよりも、今回のように話題化することに注力するほうが結果的に商品に興味を持ってもらえる」と振り返っていました。
  

 こうした話題化の結果、「お~いお茶」の全世界での販売金額が対前年比で+5%になるという成果を得られました。しかし、志田氏は「2024年の1年間で学んだことは大きかったが、まだまだやり足りなかった」と感じているそうです。

 これまで伊藤園の社内でも「お~いお茶」は成熟した商品で、将来に対する行き詰まり感があったのが正直なところだったそうです。今回の一連の大谷翔平選手を応援するプロジェクトの結果、社員が「お茶の可能性を日本だけではなく世界へもっと拡げるんだ」と普通に会話できるようになったとお話しされているのが非常に印象的でした。
  

「我々はお茶を背負っています」と力強く話されていた志田さんと伊藤園の2025年の挑戦にも注目したいと思います。
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