ライジングアジェンダ2024レポート #02

世界を駆ける中で、突然のくも膜下出血。人生の転機でTENTIAL杉野恵美氏が見つけたマーケティングに必要な幅【ライジングアジェンダ2024レポート】

 

マーケティングに必要な幅


 3つ目の転機は、くも膜下出血を患ったことです。当時、ブラジルに住んでおり、東京とニューヨーク、ブラジルを頻繁に行き来し、パイロット以上に飛行機に乗る生活を送っていたと思います。出張で東京での滞在時にピッチの準備で朝7時まで仕事をしてシャワーを浴びに一度家に帰ろうとしたときに倒れ、自分で救急車を呼びました。

 それまでの世界を飛び回る生活から突然、翼をもがれたような感覚に襲われました。ニューヨークやブラジルでの生活もすべて白紙になり、飛行機にも乗れなくなり、どう生きていけばいいのか途方に暮れました。
  

 この経験を通じて、初めて気づいたことがあります。それは、ひとりでできることには限界があり、自分だけで頑張ってもしょうがないということです。また、周りの人々と一緒に仕事をすることで、より多くのことが成し遂げられるということも理解しました。

 このことから、より多くの可能性を持つ人々と協働し、マーケティングの幅を広げていこうと考えるようになりました。具体的には、自分よりも周りの個性や強みを活かした組織づくりを意識するようになったと思います。

 人生の終わりのように思えた経験でしたが、これら3つの転機を通じて、私のスキルの幅は確実に広がりました。現在は新たな転機として、ベンチャー企業でリカバリーウェア「BAKUNE」などを展開するTENTIALに参画し、新たな挑戦を始めています。ここでも、チームの強みを活かしマーケティングのパフォーマンスを最大化していきたいと考えています。
  
他の連載記事:
ライジングアジェンダ2024レポート の記事一覧
  • 前のページ
  • 1
  • 2

マーケターに役立つ最新情報をお知らせ

メールメールマガジン登録