B2Bアジェンダ2025 #09

BtoBマーケティングの事業貢献のあり方と必要な変革を考える2日間「B2Bアジェンダ2025」が開幕

前回の記事:
「データ品質」という戦略的必須要件【後編】BtoBマーケティング変革のためのフレームワーク
 

これからのBtoBマーケティング組織に必要な変革とは


 国内最大級のBtoB特化型マーケティングカンファレンス「B2Bアジェンダ2025(主催:ナノベーション)」が10月16日、静岡県沼津市(プラサ ヴェルデ)で開幕し、会場は熱狂に包まれた。

 今年のテーマは、「Redesign for Growth BtoBマーケティング組織の『事業貢献』を再定義し、必要な基盤を整備する」。

 開会直後の「オープニングアジェンダ」では、本カンファレンスのカウンシルから、パナソニック コネクト 関口昭如氏、JTB 風口悦子氏、日本電気 東海林直子氏、クラレ 中東孝夫氏の4人が登壇。アジェンダノート編集長の齋藤千明がモデレーターを務め、今年のテーマを解説・整理しながら、参加者との目線合わせを行った。

  
(左から)アジェンダノート編集長 齋藤千明、パナソニック コネクト 関口昭如氏、JTB 風口悦子氏、日本電気 東海林直子氏、クラレ 中東孝夫氏

 続くひとつ目のキーノートには、LIXIL 常務役員 CX部門リーダーの安井 卓氏と、旭化成 デジタル共創本部 DX戦略推進センター リードエキスパート(マーケティング領域)の鈴木 岳氏が登壇。NTTドコモビジネス ビジネスソリューション本部 事業推進部 グロースマーケティング推進室長の徳田泰幸氏がモデレーターを務め、「部門横断で利益体質の組織をつくる、データ活用・業務プロセス改革」をテーマに議論した。

 変化の激しい環境下で、企業の持続的な成長を支える有効な方策のひとつとして、RevOpsへの注目がますます高まっている。マーケティング、セールス、カスタマーサクセス、そしてプロダクト。価値をつくり届けることに関わる部門が密に連携し、一貫して質の高い顧客体験を提供することで、顧客からの支持を得て、取引の継続・拡大を実現していく、利益体質の組織をつくることが求められている。

 データやデジタルテクノロジーを活用する環境が整いつつある中、これらも最大限に駆使しながら部門連携を強化し、顧客に提供する価値を最大化し、離反低減・アップセル増加・LTV最大化を実現するために必要な、仕組みや意識の改革について、各社の取り組み事例や実践知が共有された。
  
(左から)NTTドコモビジネス ビジネスソリューション本部 事業推進部 グロースマーケティング推進室長の徳田泰幸氏、旭化成 デジタル共創本部 DX戦略推進センター リードエキスパート(マーケティング領域)の鈴木岳氏、LIXIL 常務役員 CX部門リーダーの安井卓氏

 初日のプログラムの終了後は、大型展望水門「びゅうお」を臨む沼津港のレストランにて、ネットワーキングパーティが行われる。海風香る港の夜景、干物や深海魚、素敵なカクテルなど、沼津を代表する名物を味わいながら、セッションのスピーカーやカウンシルを交えて、参加者同士が交流・議論を深める。
 

テーマは「Redesign for Growth」


 2日目も注目のセッションが続く。

 「マーケティング組織が価値創造の旗振り役を担うための基盤とは?」と題したセッションには、エヌビディア エンタープライズ事業本部 事業本部長の井﨑武士氏と、JTB 大阪第二事業部/事業部長の藤原健太郎氏が登壇。「経営から見たB2Bマーケティング組織:期待する役割、理想のコミュニケーション」と題したセッションには、ミスミ モデリング事業グループ ID企業体 企業体執行役員の柳沢将人氏が登壇。そして「マーケティング組織のブランド価値向上への貢献と、その評価を考える」と題したセッションには、オムロンヘルスケア 経営統轄部 副統轄部長の大川力也氏が登壇する。


 B2Bアジェンダ2025のテーマは「Redesign for Growth B2Bマーケティング組織の『事業貢献』を再定義し、必要な基盤を整備する」。

 「リードを獲得する部門」「認知を拡大する部門」「コミュニケーションツールを制作する部門」……BtoBマーケティング組織へのこうした偏った認識は、もはや過去のものになりつつある。いまやBtoBマーケティング組織には、商品部門とともに価値を生み出し、セールス部門とともに売上をつくり、カスタマーサクセス部門とともにブランドを育て、顧客理解を経営にフィードバックする“事業成長の中核”としての役割が求められている。

 自社のBtoBマーケティング組織ができる・すべき事業貢献にはどのようなものがあるか。日々向き合う業務は、どのように事業貢献につながっているのか。より成果を高めていくために必要な変革とはどのようなものか。短期的な成果と中長期的な成果、財務指標への貢献と非財務指標への貢献を、いかに実現するか多角的に議論する。

 これからのBtoBマーケティング組織が目指すべきあり方、そしてそこへ向かうために必要な人材獲得・育成、組織の体制・意識変革、プロセス設計とアラインメント、AIを含むテクノロジー活用などの具体的な方法を、第一線で挑戦を続ける実務家とともに考える。

  
B2Bアジェンダ2025 公式サイトは、こちら

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