ダイレクトアジェンダ特別企画 #03

D2Cの本質が見えてきた。「バルクオム」の製品戦略と広告プロモーション【オイシックス・ラ・大地 西井敏恭】

マーケティングでは、新たなチャネルを積極的に開拓

西井 広告も積極的に展開されています。デジタルが中心ですか。

野口 はい。デジタルだけです。SEOやソーシャルメディアなど、バランスよく取り組むようにしています。

西井 お客さまとのコミュニケーションは、ほとんどがスマートフォンですか。

野口 95%がスマートフォンです。LINEやメールを使って、情報発信やキャンペーンのご案内をしています。
野口 卓也氏
バルクオム 代表取締役
慶應義塾大学環境情報学部中退。ITベンチャー等複数の企業を立ち上げ、2013年にBULK HOMMEを創業。 2017年、組織再編を経て株式会社バルクオムを設立、代表取締役CEOに就任。

西井 ターゲット層が20~30代男性なのでLINEは必須ですよね。プロモーションには、タレントも起用されていますね。

野口 俳優の窪塚洋介さんです。以前は、ブランドに人のイメージが付くのは良くないと思っていたのですが、人を使わない広告クリエイティブに限界を感じて、今年5月に「ブランドアンバサダー」に就任してもらいました。

西井 ブランドアンバサダーという呼び方には、D2Cらしさを感じます。こだわりがありますね。

野口 語感を重視しました。イメージキャラクターという言葉だと、少し安っぽさを感じたのです。

西井 私もそう思います。主役はブランドであるべきです。一方で、アンバサダーという言葉は、その人が応援してくれている別の意味が付与されます。窪塚さんを起用したのは、どのような経緯からですか。

野口 キャスティング会社に希望の条件を伝えて、その候補者の中から選びました。窪塚さんは、ターゲット層の男性からの知名度が高く、英語を勉強してハリウッド映画にも出演されたタイミングでしたので、“グローバルで成功しているイケてる男性”という観点からお願いしました。

西井 ロジカルに決めていらっしゃいますね。マーケティングにおける意思決定は、どのようにされているのですか。

野口 SEMやソーシャルメディアの活用などの大枠は、私が決めます。それ以外の残予算で、新しいことにチャレンジしてもらい、インスタグラマーやユーチューバーなど新しいチャネルを開拓してもらっています。



西井 チャレンジングな取り組みをされているのですね。

野口 はい。思いついた施策は、全部取り組んでほしいと言っています。

西井 かつてフェイシャルエステの実店舗を持たれていたこともありますが、リアルな接点をつくりたいという意思もあるのでしょうか。

野口 はい。将来的には、リアルな接点は持ちたいですね。極端に言うと、ブランドへのロイヤリティが高いお客さまには、トップ自らがおもてなしをすべきだとまで思っているんですよ。
 
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