ダイレクトアジェンダ特別企画 #05
ファッションECサイトは、リアル店舗と「カニバリ」しない【対談 オイシックス・ラ・大地 西井敏恭・ビームス EC 矢嶋正明】
2018/12/10
ECの運営は、顧客とのコミュニケーションコスト
西井 ビームスさんでは、ZOZOTOWNはじめ外部のECプラットフォームと、自社のECサイトをどのように位置付けていますか。矢嶋 ビームスの実店舗を利用しているお客さまを中心にロイヤルユーザーは自社ECサイトで、ライトユーザーはZOZOTOWNなど他社のECモールで、という住み分けをしています。
そもそも2009年に自社ECサイトを立ち上げた理由のひとつは、顧客データを保有することでした。お客さまのデジタル上の購買行動を分析して、当社からのコミュニケーションにフィードバックしたい、という狙いがあります。
西井 自社ECサイトを立ち上げる目的に利益率の高さを挙げる人が多いですが、本当の価値はお客さまとのコミュニケーションにあるんですよね。
店舗とのカニバリゼーションを気にするのではなく、ECサイトは顧客と店舗以外の時間でコミュニケーションをとるためのコストとして捉えるべきだと思います。
店舗スタッフが積極的に動画を投稿
西井 今後、矢嶋さんが強化していきたい分野は何ですか。矢嶋 やはり動画ですね。10月中旬から、スタッフが動画を投稿できるようにしました。この2年間ですでに1000人以上のスタッフが積極的に静止画のコンテンツを投稿してくれている今、動画の投稿機能がリリースできて良かったです。
まだ限られたスタッフしか動画を投稿していませんが、リリースから3週間が経ち、現在(11月30日)は約300本の動画が投稿されています。
西井 すごいですね。多くの企業が動画制作に課題を抱えているなかで、他社からするとうらやましい限りです。これもビームスの強みになりそうですね。
矢嶋 はい、動画コンテンツは強化していきたいのですが、今はまだ動画からのコンバージョンはそこまで狙っていません。どちらかと言えば、スタッフとお客さまのつながりが、さらに濃くなればいいなと思っています。
西井 2019年1月のダイレクトアジェンダ(詳細はこちら)で、その進捗を伺えるのを楽しみにしています。
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