B2Bアジェンダ2025 #12
そのデータドリブン、実は「偽物」です ー BI増えてもCX下がる不都合な真実【前編】
2026/04/28
2025年10月16日・17日の2日間、国内最大級のB2B特化型マーケティングカンファレンス「B2Bアジェンダ2025」が静岡・沼津で開催された。
掲げたテーマは「マーケティング組織の『事業貢献』を再定義し、必要な基盤を整備しよう」。BtoBマーケティング組織に“事業成長の中核”としての役割を求める機運が高まる中、 マーケティング組織ができる/すべき「事業貢献」にはどのようなものがあるか? 事業貢献できる組織へとアップデートするために整備する必要がある「基盤」にはどのようなものがあるか?を改めて考える必要に迫られている。
本企画では、BtoBマーケターがこれらを検討するための“補助線”として、B2Bアジェンダのカウンシルメンバーがそれぞれの視点から問題提起を行う。今回の執筆者は、NTTドコモビジネスにおいて、3,500名の大手法人営業部隊のセールス・マーケティング戦略や、顧客企業のデータドリブンセールス・マーケティング領域の推進支援に携わってきた徳田泰幸氏。「CX」「RevOps」「顧客視点」「データドリブン」といった、注目度は高まり続けているものの、実装レベルまで落とし込めている企業は非常に少ない重要な取り組みについて、なぜ上手くいかないのか?その原因を指摘し、顧客視点のマーケティングを企業活動に実装するためのヒントを提示する。
掲げたテーマは「マーケティング組織の『事業貢献』を再定義し、必要な基盤を整備しよう」。BtoBマーケティング組織に“事業成長の中核”としての役割を求める機運が高まる中、 マーケティング組織ができる/すべき「事業貢献」にはどのようなものがあるか? 事業貢献できる組織へとアップデートするために整備する必要がある「基盤」にはどのようなものがあるか?を改めて考える必要に迫られている。
本企画では、BtoBマーケターがこれらを検討するための“補助線”として、B2Bアジェンダのカウンシルメンバーがそれぞれの視点から問題提起を行う。今回の執筆者は、NTTドコモビジネスにおいて、3,500名の大手法人営業部隊のセールス・マーケティング戦略や、顧客企業のデータドリブンセールス・マーケティング領域の推進支援に携わってきた徳田泰幸氏。「CX」「RevOps」「顧客視点」「データドリブン」といった、注目度は高まり続けているものの、実装レベルまで落とし込めている企業は非常に少ない重要な取り組みについて、なぜ上手くいかないのか?その原因を指摘し、顧客視点のマーケティングを企業活動に実装するためのヒントを提示する。
はじめに:なぜ今「顧客視点」とデータマネジメントなのか
「CX(カスタマーエクスペリエンス)」「RevOps(レベニューオペレーション)」「顧客視点」「データドリブン」。2025年度に各種講演依頼をいただいた際のお題は、これらのキーワードに収斂されていました。
エンタープライズ企業のマーケティング担当、営業企画担当の皆さまにとっても、これらの言葉はもはや目新しいものではないでしょう。しかし、これらを相互に結びつけ、企業運営の「実装レベル」まで落とし込めている企業は決して多くありません。
デジタルマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス──顧客接点は高度に分業化され、各部門はそれぞれのKPI達成に向けて最適化されています。一方で、顧客の目線に立ったとき、それらの活動は本当に一貫した体験として機能しているでしょうか。
本稿では、データを活用したセールス・マーケティング業務のプロセス可視化を通じて、顧客視点を企業活動に実装することの重要性を整理していきます。
<執筆者>

徳田 泰幸
NTTドコモビジネス株式会社
ビジネスソリューション本部 事業推進部 グロースマーケティング推進室長
法人営業を15年経験後、新規開拓営業組織の事業戦略担当を経て、2019年にイネーブルメント機能として社内組織であるData.Camp®を立ち上げる。2020年から3,500名の大手法人営業部隊のセールス・マーケティング戦略を担当し、2024年7月からはお客様のデータドリブンセールス・マーケティング領域の推進に対するご支援・コンサルティング業務に従事。国内企業全体のイネーブルメントの発展と底上げを目指し、関連イベントにおいても多数講演。著書:『セールス・イネーブルメントの教科書』(イーストプレス)
NTTドコモビジネス株式会社
ビジネスソリューション本部 事業推進部 グロースマーケティング推進室長
法人営業を15年経験後、新規開拓営業組織の事業戦略担当を経て、2019年にイネーブルメント機能として社内組織であるData.Camp®を立ち上げる。2020年から3,500名の大手法人営業部隊のセールス・マーケティング戦略を担当し、2024年7月からはお客様のデータドリブンセールス・マーケティング領域の推進に対するご支援・コンサルティング業務に従事。国内企業全体のイネーブルメントの発展と底上げを目指し、関連イベントにおいても多数講演。著書:『セールス・イネーブルメントの教科書』(イーストプレス)
組織KPIは「合格」でも、CXは「不合格」になる理由
多くのエンタープライズ企業では、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス、開発といった各組織が、それぞれ明確なKPIを持ち、成果管理が行われています。
しかし、下図で示されている通り、組織目線(縦)のKPIがすべて達成されていても、顧客目線(横)ではCX評価が低いケースは珍しくありません。
これは、顧客が評価する対象が「個々の組織の活動」ではなく、それらが連なって生み出される体験の総体だからです。あるフェーズでは満足していても、別の接点で違和感や不満が生じれば、顧客の全体的な評価は下がります。それにもかかわらず、企業側は部門別KPIの達成状況だけを見て「問題はない」と判断してしまう──この構造こそが、CX向上を阻む大きな要因です。
CXで見るべきは顧客目線であり、顧客が企業から得られる体験です。各組織の営みが特定の顧客に対してどのような価値をお届けして、特定の顧客の評価や売上にどんな相関をもたらしたのかをモニタリングしていくことは、CX向上を考えるにあたって非常に重要な営みと言えます。




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