マーケティングアジェンダ2026 #25

開始0分でゴールド受賞 カギは予選通過後の「2ヵ月と40時間」の過ごし方 ー ヤング・クリエイティブ・アジェンダ2026 体験記【ゴールド受賞 サイバーエージェントチーム】

 

ピン芸人のネタを観て就寝 ~40時間の過ごし方~


 40時間の持ち時間は、「検証」「企画書作り」「プレゼンテーション練習」に費やしました。以下がコンペ期間中に過ごしたスケジュールの流れです。
 
企画書制作中の様子

【6月2日17時(残り40時間)課題発表直後】
僕らは「拝根さんでいこう」と意思を固めつつも、その後しばらくはオリエンど直球の「家飲み×小売×ハイネケン」で考え直して、本当に拝根さんを超えるブレイクスルーが起こらないか?を検証することに努めました。

【6月2日17時~6月3日4時(残り29時間)検証のアイディエーション&夕食】
1日目の夕方~深夜、夕飯を挟みつつ、深夜まで検証のアイディエーションに充てました。

【6月3日4時~9時(残り24時間)就寝】
【6月3日9時~10時(残り23時間)企画確定】
就寝を挟んで頭を切り替えてみても、「やっぱり拝根さんが一番強いね」と立ち戻ったので、この方向で進めることで二人で合意。

【6月3日10時~11時(残り22時間)ハイネケン担当者への質問会】
全チーム合同の、ハイネケン担当者への質問会がありました。企画の見落としを埋めるための確認をいくつか質問させてもらいました。

進む道が見えていると、具体的なQが立てやすい。中日に質疑応答があるコンペだからこそ、余計に事前準備が重要だなと思いました。

【6月3日11時~23時(残り10時間)企画書作成&昼食~夕食】
腹ごしらえを挟みつつ、残り時間をたっぷりと企画書作成に充てました。

企画書の規定は「プレゼンの持ち時間3分で話し切れる分量」以外は特に条件がなく、ページ数も自由でした。企画書の運び、ファクトのリサーチ、展開案を何度も練り直しました。

【6月3日23時~26時(残り7時間)プレゼン練習・提出】
企画書を詰め終わり、プレゼン練習を重ねました。3分で話せる分量にスライドを減らしたり、テキストを読み上げるだけで“僕らの言葉”になるよう推敲したり、細かい調節を重ねました。

ユーモア寄りの企画かつ、400人の前でエキシビジョンプレゼンを行うことを想定し、テイストが近いと感じたピン芸人・寺田寛明さんのフリップネタの動画を視聴。「心を外に出すプレゼン」を目指して、スライド送りのタイミングや声の抑揚を調節しました。
 
【ネタ】寺田寛明「最も強い言葉で非難する」(寺田寛明サマープログラム「ルーメン」より)

喋りと身振り手振りをお互いの身体に覚え込ませ、締切の朝9時を待たずに(寝坊したら全てが水の泡なので)午前2時に企画書を提出し、フィニッシュしました。

【6月3日26時~6月4日9時(残り0時間)就寝】
提出直後の朝10時から最終審査のプレゼンがスタートします。万全の状態で迎えるため、7時間の睡眠時間を確保。プレゼンを記憶に定着させました。
 
エキシビジョンプレゼンの会場の様子。400人超のマーケターの方が見守るステージに登壇。
 

審査員講評 賛否両論のゴールド


 かくして、僕らの「2ヵ月と40時間の戦い」はゴールド受賞で閉幕。大ステージでのプレゼンテーションも歓声、笑い、拍手が沸き起こり、大変盛り上がっていただくことができました。気持ちいい!!!
 
贈賞式の写真。大変盛れてる。

 審査員の方々の講評では、僕らの企画は「家飲みと小売はどこいった?」と物議を醸したらしい(そりゃそう)(致命的)ですが、嬉しいことに「インパクトは随一だった」「最も印象に残った」「この企画に賞を与えないのはいかがなものか」という議論にもなり、いい意味で賛否ありのゴールドになったそうです。

 また審査時間もかなり短かったらしく、それも味方したと思いました。あと1分でも冷静になられてたら、落とされても不思議じゃなかった。

 一方で、他のチームのアイデアもとても面白かったですが、やはりオリエンの条件が細かかった分、「整理の企画」で多くのチームがバッティングしていたように思います。なかなか飛距離が出しづらい中で苦戦した跡が見えたし、運が悪ければ、どんなアイデアで進めても被りの危険性がありそうな状況でした。

 だからこそ、今回「パワーの企画」で押し通す戦略を選んだのは、受賞の確率を高める意味でも結果的に正しかった、と感じました。

 言葉の綾ですが「記録より記憶に残るアイデア」を意識すると、不思議と記録もついてくる。広告コンペにはそんな側面がある気がしています。
 

終わりに ~コンペに挑戦するすべての人へ~


  かくして当レポートでは、ヤング・クリエイティブ・アジェンダ2026で僕らの勝負を決めた、コンペが始まる前の戦略から言語化させてもらいました。長々と読んでいただき、ありがとうございました。

 正直、実務も忙しい中、膨大な時間を割いて、報われるか分からないコンペにチャレンジするのは、コスパが良い道ではないかもしれません。

 それでも、何かを掴みたい、成し遂げたいという思いで、覚悟を決めて行動を起こせるあなたに、同じ熱量を持つ同志として、またその大変さを体感してきた身として、心から敬意を表します。

 そのアクションは必ず、将来のあなたの名刺代わりになる実績や、自分を変えてくれる人との出会いにつながると確信しています。

 私たちが企画コンペを始めた頃も、自分のやっていることに意味があるのか、本当に何か得るものがあるのか、そんな風に日々悩んでいました。

 しかし、当時悩みながら突き進んで得られた賞が、またその姿を見てくれていた方々とのつながりが、今になって様々なプロジェクトや仕事に結実しています。

 あなたの熱量と行動に、心から敬意を表します。
これからも、同志として応援させてください。

 それではまた、どこかのアワードの舞台でお会いしましょう。
 
ハイネケンで、乾杯!
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