マーケティングアジェンダ2026
伊藤忠インタラクティブで「ヤング・クリエイティブ・アジェンダ」グランプリチームが凱旋講演
2026/09/30
「エモーショナル・マーケティングの実験場」で語る
35歳以下の若手クリエイターが企画アイデアを競うコンペティション「ヤング・クリエイティブ・アジェンダ2026(FIELD MANAGEMENT EXPAND協賛)」でグランプリを獲得した伊藤忠インタラクティブ パズル事業部の高井 佑輔氏と中村 はづき氏のチームが9月14日、同社が開催するトークイベント「EMO LAB」で受賞を記念した〝凱旋〟トークセッションを行なった。
「EMO LAB」は伊藤忠インタラクティブが主催する、コンテンツ×テクノロジーによって企業価値を高める「エモーショナル・マーケティング」の実験場。この領域のスペシャリストや挑戦者を迎えてその可能性を掘り下げ、新たなビジネス機会の創出につなげることを目的としている。今回で7回目の開催。
高井氏と中村氏は「強いアイデアと実行性の両立」と題して講演。ヤング・クリエイティブ・アジェンダ2026本選の課題ブランドとなったハイネケンが、これまで、音楽やスポーツ観戦に似合うファッショナブルなブランドというイメージが強かったことを踏まえ、イベントでは定番の「ステージやスタジアムを背景にビールを掲げた熱気ある写真」が、自宅では撮れないという「映えない問題」に着目した経緯を話した。この課題を解くために2人が考案したのが、会場の熱気を再現する特製カップをマルチパック(ハイネケン6缶パック)に付属させ、スマートフォンをかざすとARでフェスやスタジアムの空間が特製カップの背景に広がり、定番の「映え写真」が自宅で撮れる「おうちFes-Cup」だった。
高井氏によれば、当初はボトルや缶をARでスキャンすると、画面内でボトルや缶の周りに蛍光のライトが巻きつき、ペンライトや応援グッズに見立てて応援できるという別のアイデアを温めていたが、プレゼン前日の深夜、「本当にリテールの棚に置いてもらえるか」「それでハイネケンを買おうと思うか」という視点から企画を練り直したという。「気づき」「持続性・汎用性」「フィージビリティ(実現可能性)」の3点を軸に考え、ブランドが元々持つ資産を生かす方向に絞り込んだ結果、たどり着いたのが最終的な企画だったと語った。
受賞について高井氏は「(自分たちが)獲ったと思えないほど、他チームのアイデアが面白かった」と振り返り、受賞後は2人で反省会を行なったと明かした。その上で「実現可能性があったからこそ、結果的に強いアイデアになったのではないか」と締めくくった。
審査員長 萩原氏も登壇、評価の軸を語る
続いて登壇したのは、「ヤング・クリエイティブ・アジェンダ2026」で審査員長を務めたリクルート マーケティング室 クリエイティブディレクター/部長の萩原幸也氏。事業会社の中でクリエイティブがどう機能し得るか、自身の経験を踏まえて語った上で、審査で何を重視したかにも言及した。
評価の軸としたのは、ハイネケン側が示した「世界共通のブランドバリュー『Social Connection』を踏まえること」「日本で成功するためのローカルインサイトを提示すること」「リテールとの連携を意識した企画にすること」という3つの視点だ。お題に忠実であろうとすればアイデアは小さくまとまり、逆に自由な発想に振り切ればお題から外れてしまう。そのバランスが取れていた点が、グランプリチームを高く評価した理由だったと説明した。
後半は、伊藤忠インタラクティブの社員も交えて、事業とクリエイティブの関係やAI時代の役割の変化についてトークセッションが行われた。
参考記事:執念のグランプリにつながった、深夜の企画変更 ー ヤング・クリエイティブ・アジェンダ2026 体験記【グランプリ受賞 伊藤忠インタラクティブチーム】




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