CESレポート

【CES2019ツアーレポート】注目プログラムから、周辺のおすすめレストラン、移動手段まで

キーノートセッション

 初日のIBMのセッションは、なんと日本語の同時通訳がついていました。これまで私が参加した海外カンファレンスで日本語の同時通訳がついていたのは初めてで驚きました。毎度ながら、海外カンファレンスのキーノートは並びます。1時間前には並んでいないと会場に入れません。



 ベライゾン CEO Hans Vestbergが登壇したキーノートの要約です。
 

《5Gは全てを変える》

 ベライゾン CEOのHans Vestberg氏は、基調講演で5Gは「4Gと比較して飛躍的な進歩を遂げる」と語り、この新技術が世の中のあらゆる側面に劇的な影響を与えると話していました。

 Vestberg氏は、次世代の5Gワイヤレステクノロジーについて広く知られている要点、例えば多様な業界を変革する可能性や次なる第4次産業革命に与える価値、および消費者向けデバイスの性能を向上させる可能性などについて語りました。

 テクノロジーに新たな価値を与え、革新的な変化を起こす5Gの8個の項目「The Eight Currencies of 5G」は過去のどんなワイヤレステクノロジーとも大きく異なっているとし、これら全てを備えたVerizon社の5Gは世の中の産業や人々の生活、全てに大きな変革をもたらすだろう、とも。また、Vestberg氏は5Gテクノロジーを用いて、事業革新を行なっている次の4社をパートナーとして紹介しました。
 

■New York Times

 CEO Mark Thompson氏はNYのオフィスで新たに5G journalism labの発足を発表。Verizon社の5Gのテクノロジー(ARやVR、サウンドなど)を用いたデジタルニュース配信で、ニュースのクオリティーを上げ、よりリアルに近づけることを目指す。また、情報(ニュース)の集め方やニュース配信の方法なども、今後5Gによる変革を期待している。
 

■Walt Disney Studios

 CTO Jamie Voris氏は、テクノロジーを用いたDisneyの次世代映画やコンテンツ作成のため、Marvel,Pixar, Walt Disney, LUCASFILMなどDisneyの全ての映画製作会社が一緒に研究できるイノベーションセンター「studioLAB」を数ヶ月前に設立した。Verizon社は現在studioLABのコアイノベーションパートナーとして参画し、5Gが今後どのようにDisneyのコンテンツ制作や放送/上映を向上させられるかを共に調査している。
 

■Skyward社

 Mariah Scott社長は、ドローンの持つ未来の可能性について語った。ヘリコプターより早く安く飛行が可能なドローンは、人々が行けない場所にも即座に向かうことができ、またサーモセンサー技術によって人には見えないものを記録することも可能。Verizon社の5Gネットワークに接続されたドローン撮影は、3Dグラフィックやspeedトラッキング、サーモmapなどのデータとしても記録可能。Verizon社が5Gネットワークに100万台のドローンを接続する最初の企業になることを約束していると語った。
 

■Medivis社

 Christopher Morley博士は、現在の多くの外科的医療行為は30年も前から未だ同じ方法で行われ、患者のCT画像は病院のサーバー内に保存されながら、治療自体はその画像から離れた状態で行われていることを問題提起している。しかしワイヤレスARメガネをかければ、CT画像を見ながら直接治療を行えるなど、5Gが医学に与える影響について語った。

 なお、最後にパートナーのネットワーク拡大のために、Verizon社は第5世代ネットワーク向けの新しいアプリケーションの開発に積極的に取り組む開発者に100万ドルを提供する「5G innovation challenge」を行うと発表した。
 

自動運転タクシーも登場したCES

 会場の移動は、タクシーやUber、Lyft、専用バスなどありますが、個人的にはLyftがオススメです(到着時間が最も早く、1人なら相乗りを使えば比較的費用を抑えられます)。

 ホテルから会場に向かうために、使用したところ、なんと自動運転の車がお迎えにきました。残念ながら車内は、撮影NGだったのですが、運転席と助手席の間には大きなモニターが設置してあり、カメラやレーダーを使って自動運転で会場まで向かいました。ドライバーはハンドルに手を触れていませんでした。

 こちらの自動運転タクシーは、「Aptiv(アプティブ)」というプロジェクトで、なんと昨年のCESで発表されたものが、現在はLyftでランダムに実験走行しているそうです。CES参加前から、テクノロジーを感じた朝でした。

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