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JAROへの広告苦情が1.7倍に急増、性的内容や特定の広告・広告主への苦情が目立つ結果に

 

上半期で史上最多、報道で認知か


 JARO(日本広告審査機構)は2025年12月22日、広告苦情に関するレポートを発表した。2025年度上半期の広告への苦情は7088件にのぼり、前年同期比1.7倍。上半期としては史上最多となり、通期で史上最多の苦情件数となった2020年度を上回る可能性があるという。

(図表1)上半期、下半期別の苦情件数の推移


 全苦情のうち19.1%を「性的」な内容の広告への苦情が占めた。「表示」「表現」「手法」の分類では「表現」への苦情が4097件に及び、前年同期比で242%増加した。前年に比べ、特定の広告・広告主に苦情が集中する傾向が見られ、特に医薬部外品については特定の1社に「バナーの画像が気持ち悪い」「GIF画像がうっとうしい」といった苦情が479件寄せられた。これは医薬部外品全体の4分の3を占める。

 苦情の全体数を押し上げたのは、2025年6月に性的なネット広告のゾーニングを求めるグループから、JAROに対して対策強化の要望書が出され、回答(※)を行ったことの影響とみられる。報道等により、JAROが「広告に対する声を届ける手段」として生活者に認知されたことから、特に「気持ち悪い」「性的」「猟奇的・ホラー的」など、不快感をもよおす「表現」に対する苦情が増えた。また、定期購入ではないと表示しておきながら定期購入させるものや、安値を謳って実際は高額となるもの、無料でもらえるとアピールしておきながら後から条件付きと判明するものなど、事実誤認を招く広告も上位にランクインした。

  (※) JAROリリース:性的なネット広告のゾーニングを目指す会からの要望書受領とその回答について(2025年6月26日)

(図表2)「性的」な内容への苦情件数の推移

 
 JAROの対応として、広告主への情報提供は計29回(対象となる苦情は1211件)、業界全体の問題として業界団体へのコンタクトは2団体に計4回実施された。

 また、委員会で審議した結果を広告主に伝達する「見解」対応は、2026年度上半期は「厳重警告」が3件、「警告」が6件行われた。厳重警告の3件は、業種は「エステティック(脱毛)」「機能性表示食品」「健康食品」で、理由はそれぞれ「事実と異なり、下着や水着姿の女性が性的サービスをするかのような表現や、ギフト券6万円がもらえるかのように表示」「インスリン近似成分、内科でも販売しているなどと表示」「糖尿病や高脂血症などの生活習慣病を挙げ、当該商品を摂取すれば長年病気を患わないかのように表示」と、事実誤認を招く表示や誇大表現が問題視された。

 たとえ法令に抵触しなくとも、著しい不快感を与えて人目を惹くネット上の広告が増えていることが、「表現」に関する苦情増加につながったようだ。また、今期の特徴としてオプトアウト(受信拒否の意思表示)できなかったり、同じような広告が繰り返し流れたりといった「手法」に対する不快感の増加も見られたという。

 急激な苦情の増加について、広告出稿件数の増加など複数の要因が背景にあるとしつつ、JAROは「消費者側が不快な広告を見てスルーするのではなく、JAROに苦情を届ける人が増えたと考えられる」とコメント。引き続き問題のある広告への苦情のほか、「良い広告」についても意見を募集しており、オンラインフォームをリニューアルするなどして、消費者の声が届きやすい環境構築を推進している。

 ※図表の出典はすべてJARO プレスリリース、サムネイル画像の出典は123RF

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