SNS・消費行動から見えてくるアラサー女子のココロ #08
“トレンド”という呪縛から自由になった私たちは「自分に似合うもの」に夢中になる【りょかち】
コスメ界で激推しされている「カスタマイズ」の世界
なぜならば、最近多くのファッションやコスメなどの領域の企業が「カウンセリング」「カスタマイズ」を推してきているからだ。資生堂は「Optune」という新ブランドを開発中で、これは「パーソナライズスキンケア」をコンセプトとしている。実際にスマートフォンアプリを利用して、肌の水分量やキメや毛穴などのデータを取得。そのデータをもとに化粧水を調合するようになっている。
マキアージュの「ドラマティックスタイリングアイズ」シリーズでは、人々の瞳の色に合わせたアイシャドウを選択できるようになっていた。
また、CLINIQUEの「CLINIQUE iD」は、複数のパーツを自分で組み合わせながらオリジナルの美容液がつくれるようになっている。
明らかにコスメの領域では「自分だけの」「カスタマイズ」要素を組み込んだアイテムが流行し始めているように感じるのだ。そこには、”自分にピッタリのものがほしい”というニーズの高まりがある。
同時にアツい、似合うものをさがすための「診断」
また、人々の注目が「カウンセリング」に集まっていることも最近同様に感じる。私の周りの友人がみんな「資生堂のパーソナルカラー診断に行きたいけど行けないよ~」と話していて私もサイトを覗いたのだが、なるほどいつも予約枠が満員である。
そもそも「パーソナルカラー診断」「骨格診断」というようなワードを聴くようになったのは最近だ。コスメやファッションが好きな人ならば、「イエベ」「ブルベ」といったワードを聞くようになったのではないだろうか。
最近、美容系のインフルエンサーが、「私はイエベのスプリング、体型はストレートだから……」と話していたが、さながらスターバックスの長い注文のようだった。「イエベ」「ブルベ」に関しては、最近は20代後半を中心に気にしている女の子をしばしばSNSで見るようになっている。