令和女子の解体新書 #01

理解不能なものこそ、新時代をつくる。ブームを巻き起こす「ギャルマインド」の正体

 

渋谷のギャルは、どこに消えた?


 2000年代に日本を沸かせた「ギャル」現象。安室奈美恵さんや浜崎あゆみさんなどカリスマのファッションを丸ごと真似た「アムラー」や「あゆ依存」が街に溢れ、ギャルブームに火がついた。

 当時の「ギャル」と言えば、明るめの茶髪に大ぶりのピアス、厚底ブーツにミニスカート、細めの眉毛や白リップなど、誰もがひと目で見てギャルとわかる「ギャルファッション」を指していた。



 そして2010年代、ギャルファッション市場が一般女性へと拡大。つけまつげやカラコン、ネイルなど、ギャルが先駆けて使い始めたさまざまなメイクアイテムが大ヒット。カリスマを丸ごと真似るのではなく、ギャルファッションの一部を自分にも合うようにチューニングして取り入れる女性が増えたことで、その市場は大きく伸びた。ひと昔前までカラコンはギャルだけのものだったが、多くの女性アナウンサーが「ディファイン」を装着したり、つけまつげが「まつエク」という形に進化したり、一般女性のメイクの定番アイテムになったのがいい例だ。

 さらに時代は進化した。女子高校生はスニーカーに紺のハイソックス、リュックというカジュアルなスタイルに、親しみやすい前髪ありのボブカット。大人っぽいカリスマに憧れるより、等身大のアイドルグループやYouTuberを身近な存在として愛するようになった。



 最近では一部で「ギャル復活」の現象も見られるものの、ギャルの聖地だった渋谷ですらいわゆるギャルファッションに身を包む女性はごく少数派に。果たして、ギャルは絶滅の危機に瀕しているのだろうか?

 実はギャルは消えていない、というのがその答えだ。

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