令和女子の解体新書 #01

理解不能なものこそ、新時代をつくる。ブームを巻き起こす「ギャルマインド」の正体

ギャルは、見かけだけじゃない「ギャルマインド」


 「ギャル」と聞くと、2000年代の「ギャルファッション」を思い浮かべる人が多いと思うが、私たち電通ギャルラボは、立ち上げ当初からファッションには現れづらい内面を重点的にフォーカスしてきた。

 なぜなら流行は常に変わっていくが、いつの時代も流行を生み出す若い女性のインサイトには一定の法則があるからだ。そこで我われは、常に新しいものを追い求め、一見非常識とも思える新常識を打ち立てるパワーのある若い女性たちを「ギャル」と定義。彼女たちを構成する要素や内面に秘めたインサイトを「ギャルマインド」として注目し、新しいトレンドや消費行動、カルチャーが生まれるキーファクターとしてリサーチを続けてきた。

 ギャルマインドは、いわば新しい市場を切り拓く「開拓精神」。大人たちには理解不能なモノやコトが若者たちの間で流行することはよくある。意味不明なモノを愛し、大人たちが予想もできないコトを実行するパワーがあるのが彼女たち。

 そこで、電通ギャルラボではそのパワーを活用すべく企業のマーケティング活動や新商品開発につなげているのだが、彼女たちの「ギャルマインド」に注目することは、ファッションだけではわからない新時代の女性たちや市場の潮流を読み解くことにつながる。スニーカー、リュック、ボブカット。そんな彼女たちの奥に潜む今時のギャルマインドとは、どんなものなのか。


 

カリスマ不在時代。SNSの登場で、マイナーだったオタク的趣味がメジャーに。


 さて、令和時代のギャルマインドを語る上で欠かせないのが、スマートフォンの登場によるメディア・コンテンツの多様化だ。

 スマートフォンがなかった時代は、マスメディアの代表格であるテレビに映る「カリスマ歌手」や「カリスマ俳優」、もしくは地元の「カリスマ総長」や「クラスのカーストトップ」を見本にして、そのスタイルを真似すればサマになった。誰が見てもわかるハイブランドのロゴが入った財布やマフラーを持つことで、自分の存在価値を高めに設定できたのだ。

 しかし、TwitterやInstagramなどSNSの登場により、この世に存在する多様な価値観が明るみに出た。スマートフォンを通して趣味や嗜好、生き方がひとつじゃないことを知った。実は好きだけど、それが「マイナー」であることを自覚して隠していた熱い想い。かつて「オタク」と呼ばれたアニメや漫画、地下系アイドルコンテンツ、病み系マインドも実は少数派ではなかったことを知った。



 カリスマと呼ばれるものにすがらなくても、「本当に好きなもの」で同じ嗜好の仲間とつながる手段ができ、彼女たちは本来の「ギャルマインド」を発揮できるようになった。そして、それらの趣味や嗜好はやがて、「メジャー」なコンテンツとして、それぞれが独自に存在感を持つまでに進化した。

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