SNS・消費行動から見えてくるアラサー女子のココロ #13
「テレビドラマは、Netflixと比べて時代遅れ」と切り捨てているのは、勉強不足な大人だけかもしれない
人気ドラマ「あなたの番です」の優れたコンテンツ戦略
最近、私が楽しみにしているのは、日本テレビの日曜ドラマ「あなたの番です」だ。とあるマンションで次々と起こる殺人事件を描くサスペンスドラマで、最近では珍しく2クール連続で放送されている。
現在放送中の2クール目では、一連の殺人事件で妻を殺された主人公(田中圭)が真犯人を見つけ出そうとしている。
私が「あなたの番です」を見るようになったきっかけは、日曜日の夜になるとTwitterのタイムラインで「 #あなたの番です」というハッシュタグがついたツイートを見かけるようになったことだ。私と同じように途中参加組は多いようで、視聴率が伸び悩んでいた1クール目とは打って変わって、2クール目は回を追うごとに伸びてV字回復している。
参照:「あなたの番です」第18話13・0%で最高更新(日刊スポーツ)
このドラマを見るようになって、「あなたの番です」は現代の「ドラマ×ソーシャルメディア」の良い施策をすべて行い、それらが素敵に作用していると感じた。
私が思うに10代から20代のいわゆる「テレビを見ない世代」にウケる施策は、主に3つのパターンに分けられる。
1つ目は「リッチな裏側コンテンツ」だ。ドラマのオフショットを公式InstagramやTwitterが配信したり、出演している芸能人がSNSで発信したりすることが徐々に当たり前になりつつある。
また、ドラマには美術、衣装、音声など様々なスタッフが関わっているが、これまでドラマの中では大きくフィーチャーされてこなかった。しかし、ソーシャルメディア時代になり、ドラマ本編だけでない裏側、制作陣のこだわりが「裏側コンテンツ」として活用され、それをフックにドラマが注目されることも増えてきている。
例えば、少し昔になるが、日本テレビの「校閲ガール!」では石原さとみのドラマ内のファッションをInstagramで取り上げている投稿が話題になった。
参照:【公式】水ドラ『地味にスゴイ!』Instagram
カワイイオフショットを「裏側コンテンツ」と言うならば、最近はTiktokの活用も多い。テレビドラマではないがAbemaTVの「今日、好きになりました。」では、”今日好きダンス”という主題歌を使ったダンスが話題になり、視聴数の上昇につながったケースもあるようだ。