SNS・消費行動から見えてくるアラサー女子のココロ #15

企業と消費者の双方に世の中を良くする「聡明さ」が求められている【りょかち】

差別化ポイントが「社会へのアクション」になる時代


 最近は、このように企業や個人が世の中を変えようとつくったプロダクトやサービスをよく見かける気がする。

 広告の世界では、社会問題について語られるようになって久しいが、最近はクリエイティブではなく、「アクション」で語られるメッセージが増えているそうだ。

参照:カンヌ・ライオンズ2019 受賞作の傾向は、エグゼキューションの逆襲!?

 実際に、日本でもilluminateしかりメッセージを持ったプロダクトやサービスが多くの人の注目を集めて、大きなメーカーもそれらを通じて社会に対してメッセージを投げかけている。プロモーションに関しても、消費者にメッセージを感じさせるプロダクトを体験させる仕組みをつくることで世の中を変えていく流れを感じる。

 社会問題を立脚点にしたサービスやプロダクトが生まれることも、サービスやプロダクトを持っている企業が社会問題を語ることもこれから増えていくであろう。

 私たちは、よほど心を打つ広告でなければ、情報の海の中で見逃してしまうし、目に止めた情報もSNSで細切れされた時間の中ですぐに忘れてしまう。だからこそ、じっくりと体験できたり、メッセージを受け取ったらすぐに「ダウンロード」または「いますぐ買う」ができたりしてほしいのだ。

 また、インフラ的な欲求が満たされきった毎日の中で、心が震えるのはメッセージへの共感であり、心が動かされるものに手が伸びるようにも感じる。

 プロダクトやサービスが纏うブランドに、社会(に生きるあなた)へのメッセージが求められ、消費者がそのメッセージに共感してブランドを愛する時代になりつつある。逆にメッセージには着地点としてのプロダクトやサービスや体験が求められるようになっているのではないか。

 そして、それに呼応するように、令和になり、多くの「世の中を変えたい」と思う人たちがその思いの果ての(ビジネス上であったとしても)「最適解」として、実際に挑戦的なサービスを提供してくれる時代になったように思う。

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