令和女子の解体新書 #05

“インスタ映え”流行語大賞から2年、今さら聞けない令和女子インスタ事情4選

■インスタ事情(3)シェアで「いいね!」を待つ→シェアで会話を生む

 2年前は、写真を投稿してフォロワーからの「いいね!」を待つだけだったインスタ。ストーリーズによって「いいね!」を待つだけでなく、“会話を生む場”へと変化しました。

 ストーリーズの投稿は、ダイレクトメッセージ(フォロワー同士がクローズドな場で会話する機能)での会話を生むなど、まるでTwitterのように会話のきっかけを投げかける投稿となっています。さらに、ストーリーズ上では質問機能(フォロワーに質問を投げかけ、答えを募る機能)や、メンション機能(特定の人をストーリーズ上でタグ付けする機能)など、お互いのストーリーズ上でコミュニケーションを生む機能が多く存在し、フォロワー同士の会話を促進させています。

 こうした機能も併用されることで、投稿が会話を生むきっかけとなっています。インスタ事情(2)で解説した「映える日常」とは、ストーリーズ上で反応をもらえる=「会話を生む」ような日常なのだといえます。

 ティーンの間では、初対面の人とLINEを交換するのではなく、インスタのアカウントを交換することもあるそう。インスタ上でもダイレクトメッセージなどで会話が気軽にできるためです。インスタが、友人とのより密な関係をつくるコミュニケーションツールとして利用されていることがわかります。



■インスタ事情(4)インスタグラマー → プロデューサー

 インスタの流行によって、急増したインスタグラマー。そのカタチも2年で大きく変わっています。ただ“インスタ映え”な写真を撮って投稿するだけでは支持が得られなくなっているのです。

 インスタグラマーには写真のセンスだけでなく、自分が得意とする分野への知識や審美眼が求められるようになっています。他のインスタグラマーよりも専門的な知識や差別化できる要素を持っているかが人気の鍵となります。旅インスタグラマー、美容解説インスタグラマー、育児イラストインスタグラマーなど、これまでにない専門的なインスタグラマーが登場しているのです。

 さらに、こうしたインスタグラマーたちは、自分たちのセンスや知識を生かしてプロデューサーへと進化を遂げています。インスタグラマーをプロデューサーとして採用するアパレルメーカーや化粧品メーカーがブームに。インスタグラマーが自分の手でブランドを立ち上げ、そのストーリーや商品紹介を自らのアカウントで行うことで認知と人気を拡大する例が増えています。影響力を持つ人のカタチも大きく変化したのです。

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