令和女子の解体新書 #08

カミングアウトすると、むしろ人気に? 若い世代ほどオタクに抵抗がない理由

 

アナウンサーの田中みな実さんも美容オタクとして注目


 アナウンサーの田中みな実さんが「ちょっとうざい女子アナキャラ」から「女子の憧れ、美のお手本ポジション」に変わったのも、美容オタクを公表したことがきっかけでした。
 
田中みな実1st写真集『Sincerely yours...』

芸能人に「美を保つためになにか気を使っていることはありますか?」と聞いても「特別なことは何もやってません」というふんわりとしたコメントしか返ってこないのが常でした。

しかし、彼女は「並並ならぬ美容への努力と知識、執着」を披露し、美容垢や整形垢から一気に共感を集めたのです。

参考:田中みな実「スキンケア初め」ですっぴん披露、ファン絶賛「貴重な写真!」

その他にも、山本彩さんやハライチ岩井さんなどがBL漫画好きを公言していたり、叶姉妹がプライベートでコミケに参加したり、山本美月や宇垣美里などがアニメ好きを公言してコスプレ写真を投稿したり、オタクを公言して新しい支持を集めているタレントはたくさんいます。

オタクを公言することによって、タレントのパーソナルな面により関心が集まり、見え方が変わる印象を受けます。ものすごい美人やイケメンでも親近感を感じられる点が、人気につながるのかもしれません。
 

若い世代の最大公約数的な幸福が「好きなものがあること」


 オタクがポジティブなイメージになった要因のひとつとして、若者の価値観が大きく変化したことも挙げられます。

 無理に努力してお金持ちやエリートを目指すのは疲れそう。トロフィーワイフも追い求めるのもなんか古い。他人に自慢するためのブランド物はかっこ悪い。

 少子化と不景気で、お金も少なく夢も抱きにくい若者たちにとって、”等身大で叶えやすい私たちの幸せ”が趣味時間の充実なのだと思います。

 「人によって幸せが違う」が当たり前になった今のご時世において唯一、多くの若者から見て、共通して幸せに思える理想像が「好きなものに熱中している」なのです。
 
原作、映画ともに大ヒットした「桐島、部活やめるってよ」。
カースト上位の菊池が、夢中になれるものを持っている
陰キャラ映画部を見て涙を流すシーンは印象的でした。

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