マーケティングは、どこまで人間を理解できるのか #04

伝統的な消費者行動モデルの呪縛を解くために、マーケターは「注意」の見方を変えよう

 

まとめ:「注意」を単体で考えない


 今回のコラムでは、「注意」に焦点を当て、脳内で2つの異なる注意のメカニズムが存在することを考慮して、それぞれに対するアクションを検討しました。

 もちろん、ここで挙げられた例は、ごく一般的な表面的な話にとどまっています。具体的なアクションは、各マーケターが扱うカテゴリーや商材、あるいはブランドの位置づけなど、さまざまな要因に応じて大きく異なってくるでしょう。

 とはいえ、多くの読者に共通して言えることは、とにかく注意を引くことのみを単体で見ないようにすること。

 しつこいですが、注意が向けられるということは、それに伴って消費者の意思決定やアクションに影響する処理もほぼ同時に起こるということを常に意識していないと、逆にネガティブなインパクトをもたらすことが多々あります。



 またトップダウンの注意では、結局のところ、それまでにいかにブランドを育てているかが、消費者に能動的にトップダウンで注意を向けてもらうことのカギになります。

 有機的な一連のつながりを常に意識しながら、効果的に消費者を惹きつけていってください。
 
マーケティングアジェンダ2020 キーノートに辻本氏 登壇決定!
 「マーケターVS 脳科学者 人の非合理性は、行動経済学と脳科学で解明できるのか」

 Preferred Networksでマーケティング責任者を務める富永朋信氏と対談。



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