行動経済学で理解するマーケティング最新事情 #04

行動経済学とマーケティングの知識を駆使して、消費者の「好き」という感情を分解してみた

 

「言葉の解像度」を上げていく


 セッションを通じて「好き」という意味合いを深堀りしていくと、私自身が様々な気付きを得られました。一番の気付きは「”好き”という言葉の解像度の粗さ」です。

 なるほど、確かに大事な言葉ではあります。しかし、”好き”はファクトではなく、消費者の心の状態を表していなければ、企業側の施策にも落ちていません。誰も反対しようが無い言葉ですが、言い換えれば「so what?(だから、何?)」なのです。



 最後に、「好きになってもらう」という言葉の解像度を高めて、どう言い換えるべきなのか富永さん、小野教授に問いました。

 富永さんは「まずは関係をつくることです。ブランドの性質からどういうつながりが生まれ、LOVEに行き着くかを考えるべきでしょう」と言います。行動経済学も、消費者との関係性を結ぶためのツールのひとつとして考えても良いかもしれません。

 小野教授は「ある商品を買っている人が300万人いたとして、本当に好きな人は50万人、残りは”好き”では無いけど、なんとなく買った人だとしましょう。全ての人に等しく好きになってもらうのは難しく、”見せかけのロイヤルティ”を示した人が100万人いても良いと考えます」と話します。

 ”見せかけのロイヤルティ”と表現するとマーケター的には「芯を食っていない人たち」と捉えがちですが、”好き”に限定するほど市場は小さくなるので、それでも良いというのは、重要な指摘です。

 セッションを通じて、様々な観点から”好き”を深堀りできました。リアルタイムにご覧になられた方からも多数のコメントをいただきましたし、今回のレポートで初めて知ったという方もおられるかと思います。ぜひ、Twitterで私(@matsuken0716)まで感想をお寄せいただければと思います。
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