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SNS・消費行動から見えてくる20代女子のココロ #02

ネット文化の主役になりつつある、「何者か」になりたい若者たち【りょかち】

「再現可能なノウハウ」が高く売れる時代

 ネットで有名な人々が最近こぞってはじめる流行のサービスに、ブログサービスである「note」がある。noteは情緒的でピュアな散文が日々生まれでていて素晴らしいサービスなのだが、やはりnoteにも「再現性」を求める流れは存在する。

 noteでは自分の書いたものを有料で販売できるのだが、友人がいくつかnoteを販売した中で、一番売れたのはやはり「ノウハウもの」だったそうだ。実際、「○ヶ月でSNSのフォロワーを増やす方法」「一年で私がかんたんに美容を極めた方法」など、様々なノウハウを記載したnoteが話題になったのを私も見かけた気がする。
 
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 noteのようなブログサービスだけじゃない。オフラインで行われるイベントもそう、Twitterのタイムラインに流れてくる誰かの取材もそう。いたるところでスターは自らのスターダムへの道筋を語り、そこにある再現可能な部分を少しでも取り入れようと沢山の人が視線を落とす。

 とある編集者さんとランチをしていたら、彼がアイスコーヒーをくるくる掻き混ぜながらぼんやり話した。

 「昔のスターっていうのはさ、『雲の上の存在』だったんだけどね。最近の若い子は、スターにしてもコンテンツにしても、『真似できるか』をすごく意識するよね」。

 その人と別れて次の予定に歩く道すがら、小さなスマホの画面の中に、ネットでよく見かける面々を特集した記事が流れ込んできた。

 テーマはざっくり「ネットで『輝く個人』になる方法」。とある人は「影響力を高めるにはまず、○○するべき」と語る。また別の誰かが自分がつくるサービスを紹介しながら「誰もが自分らしく発信する未来を目指す」と語っている。
 

個人をエンパワーメントする「オンラインコミュニティ」という仕組み

 加えて、最近話題のネットサービスを語るにあたって欠かせないのが「オンラインサロン」だ。会員費を払うことで有料のFacebookグループに所属することができ、グループ内で限定コンテンツを受け取ったり、オフ会に参加したりすることができる。

 そこではネットで有名な人の私的なコンテンツを見ることができたり、あるいは一緒のプロジェクトで一緒に仕事ができたりする。憧れの誰かから強い刺激を受けられるだけでなく、実際に自分だけではできない経験をできたりするのが魅力なのだ。
 
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 それだけではない。濃いコミュニティでのアクティビティを通して、サロン内で友人ができたりする。小さなコミュニティの中で、その人は「何者か」になることだってできる。

 「何者か」とは、何も不特定多数に対するスターのことだけを指すわけではない。特定のクラスタにおいて、個人として認知され、自分が起こすアクションに対しての自己効力感を得られる状態もまた、どこかの誰かにとっての「何者か」になっている感覚を得られる体験になるだろう。

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