SNS・消費行動から見えてくるアラサー女子のココロ #26

ひろゆき氏の切り抜き動画の盛り上がりは、私たちのSNS戦略の見直しを問う

 

UGC戦略の進化は、今こそアップデートされていく


 ファンもクリエイターになる時代だ。宮脇咲良氏のカメラ席写真や、ひろゆき氏の切り抜き動画を見てわかるように、そのクリエイティブはプロが作ったものと遜色ないものもある。だからこそ、熱量の高いファンにコンテンツ本編の編集権を与えてプロモーションコンテンツをつくってもらうというのは新時代の名案になりえるアイデアなのだと思う。

 どんな素材を提供して、どんな利益を得るか。どんな権利を提供して、どこまで自身のクリエイティブを守るか。

 そもそも、インターネット上では許可を与えなくても違法にコピーされているコンテンツが無数にある。その中で、一般のファンにどこまでどのように編集権限を与えるかは、これからの時代のプロモーション戦略において考えるべき一つの事案になりそうだ。
 
 ローリスクでこれまでどおり、ハッシュタグなどを使う施策をやり続けるのも正義だが、一方で、ファンというクリエイターを使った施策はさらに考えるべき事項になっていくのではないだろうか。今後の高度なUGC生成戦略は、ファンが持っている権利を調整しながら発信を促す、PR思考もアライアンス思考も必要なものになっていくのかもしれない。

 コンテンツが大好きなただのヲタクのひとりとしては、熱量の高いクリエイターのファンが合法的につくったコンテンツが溢れ、それによって素晴らしいクリエイターに次々と出会える(ファンクリエイターも、ファンが推しているクリエイターも)、健全な未来が来てくれることを呑気に夢見ている。
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